壱：七不思議の花子ちゃん

：十怪異 ページ11

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？「何言ってるんですか、先輩ー、いやだなぁ……」






蕐「私ね、中等部から高等部まで生徒の顔と名前暗記してるの」




なんかあった時ように一応覚えてるんだよね。





？「だ、だから僕がここの生徒じゃないと？」




蕐「ええ、それに……」






私は目の前に立つ男子の後方を指さす。





蕐「隠しきれてないよ？……その尻尾」





後ろの巨大鏡に映り、見えている尻尾。




？「チッ……バレたか……」






瞬間、霧に包まれ男子は狐と化す。






身長は160cm位だろうか。



尾は九つに別れてない。



という事は下級か中級の狐だな。





手のかかる相手ではなさそうだ。






狐「お姉さん、綺麗だなって思ったんですよ……？」




蕐「それはどうも」



人差し指を私にさし、口説き文句を吐く狐。






蕐「でも君なんかに言われても全然嬉しくないなあ……」







私は花子ちゃんになり愛染国俊を取り出す。



なぜそんな日本刀の短刀を持ってるのかって？




それはまた今度話す事にするよ。




狐「お、強い何かを感じると思えば……七番の最高首魁様じゃないですか……これはこれは……」





蕐「ねぇ……五月蝿いから黙ってくれない？」



にんまりと笑い狐を見る。




狐「っ……最高首魁様のお願いとしてもそれは聞けないですねぇっ！！」





すると一瞬怯んだように見えたが


床を強く蹴り飛び掛って来る狐。



蕐「君がそのつもりなら……一生喋れない口にしてやるよ」



こうして化け狐と私の戦いが始まった。






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