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何故だろう……
この人の声、安心する。
少し低い声に柔らかい話し方。
…？何処かで聞いたことがある気がする…
でも、知らない人と会ったら近づくなっておば様に言われた…から。
でも、自己紹介、しなきゃだよね…
｢えと…初めまして…桜井、です…｣
人と話すの、何日ぶりだろう
家では話すと力を消費してしまうので必要最低限のことは話さなかった
チラリと一ノ瀬…？さんの方を見ると、白髪の人…えっと、相川、さんがこちらを見ていた
…！あのひと、目が真っ赤だ。
キレイ、だな…
そう言えばこのふたり色鮮やかだな
一ノ瀬さんは青い髪だし…
……
なんだ、この静寂。
いつもの空気じゃない。気がする。
少し重い空気って言うのかな。
｢あ、そうだ。桜井さんって何処から来たんですか…？｣
口を開いたのは一ノ瀬さんだった
空気、読んでくれたのかな？
何処から…？
何処だっけ？
砂が舞っていて、森があって、自然豊かな場所。
でも、何処、というのは分からない
気にかけたこともなかったな
｢えっと、……その、分からない、です。｣
そう言うと、一ノ瀬さんは相川さんと話始めた。
耳を澄ますとよく聞こえる。
｢さっき医者に聞いたときは記憶喪失だなんて言ってなかったぞ？｣
｢でも、本当に記憶喪失なんでしょうか……？自分の名前とか、言えてましたし。｣
｢じゃあなんなんだよ…｣
私はきおくそうしつ？と疑われているようだ。
きおくそうしつとは何だろう
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作者名：星都 | 作者ホームページ：
作成日時：2017年10月17日 22時
