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まふが困っている
助けなきゃ
幸い、救急車には何回かお世話になったことがあるので何を答えればいいかは大体分かる。
｢そこの木の影に立って居たんですけど、急に倒れてしまったので広場に連れてきました。
一体どこから来たのか、誰なのかは分かりませんけど山から降りてきたのは確かです。｣
これでいいかな？
まふを見ると下唇を噛んで俯いていた
あぁ、まふの事だから自分の不甲斐なさが悔しいんだろうな
俺は黙ってまふの頭を撫でた。
“大丈夫、お前は人を助けた。倒れたこの子を見つけてくれた。ありがとうな”
という思いを込めて。
倒れた子の容態が気になるのと、医者にも色々と話さなきゃいけないので救急車に乗って病院までいった。
勿論、まふも連れて。
病院に着いて30分後、あの子が目を覚ました。
医者が言うには、人に怯えているとのこと。
その言葉通り、病室に入って桜井さんを見るとこちらを見て怯えているようだった。
ふと、まふのいる後ろを向くとまふも警戒しているようすだった。
俺を挟んで警戒心剥き出しにしないでくれ。ここに居づらいぞ。
なんとかこの場を抜け出したいので桜井さんに声を掛けてみる。
因みに名前は病室にはいるときに確認した。
｢あの……初めまして。俺、一ノ瀬彼方って言います。そんで、こいつが相川真冬。｣
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作者名：星都 | 作者ホームページ：
作成日時：2017年10月17日 22時
