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幸せの重み ページ46

お付き合いを始めたからと言って、私たちの距離は特に変わることはなかった。


一緒に暮らすか、という話も出たけど、私はお兄ちゃんと生きたこの場所から離れたくない。零くんも立場的にあそこから離れるのは避けたいということで現状維持となった。


唯一変わったことといえば、ハロがうちに来たことだろうか。


零くんが私も家に帰ることが多くなったため、諸々考えてうちで飼うことになったのだ。


ハロが来たことで1人の時だって寂しくなくなった。





『おかえり!』

「ただいま」





珍しく帰ってきた零くんのお出迎え。


1、2週間帰らないことなんてざらにあるから、こうして帰ってくるのは稀だ。


眠いのか目をくしくし擦っている零くんをお風呂に向かわせて、作っておいたご飯を温める。ふふん、今日はカレーです。


グツグツいいだしたカレーをを見ながらそろそろ火を止めようかなんて考えていると背後からするりと腕が回りお腹の前で手を絡めた。





「…いい匂いがする」

『美味しくできましたよーっと、ほら、危ないから離れて』

「ん…」





だいぶ眠たそうだな。


お風呂入ったら少しは覚めるかと思ったのに。


いつもよりふにゃふにゃしている零くんを公安の人が見たらどう思うんだろうなんて愚問が湧いた。


風見さんなんて眼鏡割れちゃうんじゃないの?


相当疲れてるのか今にも寝そうになりながらお夕飯を食べているのを見つめる。


ハロも久しぶりに会って構ってもらいたいだろうに、空気を察してかソファで大人しくしている。いい子だねぇ〜(親バカ)


綺麗に食べて、その上食器まで洗おうとしてくれるから慌てて布団に行くように促した。お家でも働こうとしちゃ駄目だよ。





「……いっしょにねたい」

『はいはい、お皿洗ってくるから待っててね』

「あしたでいいだろ」

『駄目だよ』




お皿にこびりついちゃうと取るの大変なんだもん。


まゆに皺を寄せて不機嫌ですといった顔をしている零くんを待たせるわけにも行かず、大急ぎで洗った。


一緒に寝室に行くと零くんは上に着ていたワイシャツを脱いだ。なんと裸族らしく、最初はびっくりしたが今や何も気にしなくなった。


零くんの頭を抱えるように抱き締めて、「おやすみ」と言った。




今ならわかる。



これが幸せの重みってことが。

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あすか@暇人(プロフ) - 初コメ失礼します。続編突入おめでとうございます!続編のリンクをこちらと繋げていただけると嬉しいです…。 (2022年6月3日 20時) (レス) id: a2dc34f4dc (このIDを非表示/違反報告)
かしわ(プロフ) - milkさん» じんぺーちゃん妹バカなんです笑 (2022年5月24日 7時) (レス) id: e8da3e8314 (このIDを非表示/違反報告)
milk(プロフ) - ヤバい、最後の松田さんのところ最高に面白い (2022年5月23日 21時) (レス) @page28 id: 7df2c50704 (このIDを非表示/違反報告)
かしわ(プロフ) - 舞さん» ありがとうございます!頑張ります! (2022年5月23日 12時) (レス) id: e8da3e8314 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 更新頑張ってください^_^ (2022年5月22日 23時) (レス) @page27 id: 17ec247796 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:かしわ | 作成日時:2022年5月20日 19時

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