拝啓 お兄ちゃん様【名探偵コナン】

我が職業 ページ39

降谷零side


僕の所属している公安部のパソコンに何らかのサイバー攻撃が入った。



機密事項の多いパソコンであったため現場は騒然。



上に報告すればホワイトハッカーを派遣すると言われた。

だがそのホワイトハッカーと言うやつは１時間経っても姿を見せなかった。


……何をしているんだ。



風見に確認を取るように言おうとするとドアが勢いよく開いた。


文句の一つでも言ってやろうか…。





「おい……」

『遅れました〜』





その場に立っていたのはAだった。


？？？？？？



何故ここに?というか、遅れたってことは、Aが…？！



Aは僕を見つけるとニンマリと笑った。

してやったり、と言いたげだ。



問題のパソコンに近づくAになぜここにいるかと言うと、





『言ってなかったっけ？私ホワイトハッカーなんだよね』

「言われてない…！！いつの間にこんな…！」

『まあまあ、ちょっと静かにしてて』





納得できるか…！

僕はまだ口を開こうとしたけどAが舐めていた棒付きキャンディーを口に放り込まれ強制的に黙らせられた。


………随分真剣だな。



いつものふにゃふにゃして笑っている姿から一変。鋭い目つきはいつしかの同期を彷彿とさせた。





『あー、またこれか』

「何か知っているのか？」

『いや、最近公安を狙う組織がいてさー』




うげぇ、と言いながら物凄い速さでキーボードを打ち始めた。


……僕の部下より優秀じゃないか？





『零くんのこと知りたいならまず私の事倒してけっての』

「……僕？」

『疑われるみたいよ？バーボンさん』





その言葉を聞いた時身体中から汗が吹き出した。

なぜAがその事を？どこからか情報が漏れたのか、いや、もしかしたら公安の中に…っ



僕の息を飲む音が聞こえたのかAは安心させるように笑った。





『そんな顔しないでよ。私の管轄がそこなだけだし、口は固いから』

「だが、」

『こっちは私に任せて寝なよ。何日寝てないの？』

「………まだ2日だ」

『十分アウトだよね』

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