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ページ38

「こ、殺してやる!!」



ナイフが零くんの首に食い込む前にみぞおちに蹴りを入れた。


今日尖った靴で来ててほんと良かったー。




「がっ…は、」

『おいおい、誰の許可を得てその男に手を出している』




力の抜けた手からナイフを抜き取った。


胸ぐらを掴んでナイフを上に振り上げたままにする。




『私がアンタみたいな無能じゃなくて良かったね、危うく首掻っ切るとこだった』

「っ、Aさ…!」

『この人にはまだ死なれちゃ困るんだよね。……次やったらこれだけじゃ済まないぜ?』




自分でも驚くくらい自然に笑みがこぼれた。

男は流石に気絶した。



意気地無し。殺される覚悟くらいしとけって。



男とナイフを捨てて零くんに近づく。

しゃがみこんで赤く腫れている頬に手を当てた。




「馬鹿なんですかあなた!!」

『透くんには言われたくないんだけど』

「っ、」




……痛そう。

ハンカチを当てようとすると肩に彼の額が乗った。



「流石に肝が冷えた」と私にしか聞こえない声で言われる。こっちのセリフだよね。そんなボロボロになるまでやられないでよ。


私が倒した(?)犯人たちは警察によって捕まえられた。ちなみにめちゃくちゃ怒られた。



人質含め一旦外に出て警察の方に零くんの治療を任せようとした時。




「っけ、結婚してくれ!!」

『…………いや』




先程の男が求婚してきた。安売りしないでくんない。


取り押さえれているのにも関わらずすこい熱意だ。



やだやだ、私あんたみたいなのと結婚したくないよ。




「頼む!」

『嫌です。刑事さん早くこの人連れてって…』




ください、と言おうとしたんだ。

背後から回ってきた手が私の顔を無理矢理後ろに行くように誘導した。


傷だらけの零くんにキスされた。




「「?!」」

「すみませんが、彼女は僕のなので」

『……私、彼のらしいので』




男の断末魔が響き渡った。







ーーーー




拝復 妹様。


俺もやったことあるから大丈夫だ。殺れ。

我が職業→←誰かのための怒り



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あすか@暇人(プロフ) - 初コメ失礼します。続編突入おめでとうございます!続編のリンクをこちらと繋げていただけると嬉しいです…。 (2022年6月3日 20時) (レス) id: a2dc34f4dc (このIDを非表示/違反報告)
かしわ(プロフ) - milkさん» じんぺーちゃん妹バカなんです笑 (2022年5月24日 7時) (レス) id: e8da3e8314 (このIDを非表示/違反報告)
milk(プロフ) - ヤバい、最後の松田さんのところ最高に面白い (2022年5月23日 21時) (レス) @page28 id: 7df2c50704 (このIDを非表示/違反報告)
かしわ(プロフ) - 舞さん» ありがとうございます!頑張ります! (2022年5月23日 12時) (レス) id: e8da3e8314 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 更新頑張ってください^_^ (2022年5月22日 23時) (レス) @page27 id: 17ec247796 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:かしわ | 作成日時:2022年5月20日 19時

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