我お兄ちゃん子なり ページ2
今思えば私はかなりのお兄ちゃんだったと思う。
親を追いかけるひよこのように、ことある事に「お兄ちゃん!」と呼ぶ。
そんな私ももう20歳。お兄ちゃん子ではなくなったかといえばそうでは無いが、まあ兄離れしてきた方だとは思う。
『あれ』
2つ年上の兄はつい最近警察学校なるものに入学。
警察嫌いのくせによくやるわ。
『おかーさん。これお兄ちゃんの?』
「え?あーそうね。この前忘れてったのかしら?」
『んじゃ、私届けてくる!』
「今度来た時でいいでしょっ……って、行っちゃった。
相変わらず陣平のこと大好きねぇ」
ま、そんなお兄ちゃんが大好きなんだけどね!
以前より会う機会の減った兄のもとに、私は笑顔で足を走らせた。
よし、アイス奢ってもらお!←
ーーー
警察学校の事務室でお兄ちゃんを呼んでもらう。
椅子に座っていると通り過ぎゆく人達がチラチラこちらを見てきた。なぜに??????
「あ''?!A?!」
『お兄ちゃんっ!』
大好きなお兄ちゃんの方を見ればボロボロ。えなんで?
あのお兄ちゃんがボロボロだと???互角にやり合える人がいるっていうのか警察学校は。怖。
「なんでまた急に」
『お兄ちゃんこれ忘れ物だよ。必要なんじゃないの?』
「あー?…ってまじだ。助かった」
『これくらいお易い御用だよ』
「あれ、Aちゃんじゃん。おひさー」
『おっ!研二くんおひさー!』
お兄ちゃんの後ろから顔を覗かせたのは幼馴染の萩原研二くん。チャラ男。いつもまわりに女の子がいるイメージ。
「なんか失礼なこと考えてない?」
『気の所為では?』
チャラいのは今でも健全のようでバチンとウインクを決めてくる。ごめんね、私にはそれ効かないんだよ。
「松田。それで用って…、?誰だいその子は」
またひとり増えた。今度は爽やかそうなイケメンさん。
「あぁ、この子は___」と研二くんが私のことを紹介しようとすると、また2人増えた。
金髪で肌が褐色のイケメンさん。体が大きくてお父さんみたいなイケメンさん。え、イケメン多くね?顔面偏差値高すぎでしょ。
「?松田の妹か?」
「おぉ、よく分かったじゃねぇか」
「なんだ、松田そっくりだなぁ!」
「さっき教場で噂になってたしね」
なるほど。さっきチラチラ見られていたのはお兄ちゃん似の奴がいたからか。
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あすか@暇人(プロフ) - 初コメ失礼します。続編突入おめでとうございます!続編のリンクをこちらと繋げていただけると嬉しいです…。 (2022年6月3日 20時) (レス) id: a2dc34f4dc (このIDを非表示/違反報告)
かしわ(プロフ) - milkさん» じんぺーちゃん妹バカなんです笑 (2022年5月24日 7時) (レス) id: e8da3e8314 (このIDを非表示/違反報告)
milk(プロフ) - ヤバい、最後の松田さんのところ最高に面白い (2022年5月23日 21時) (レス) @page28 id: 7df2c50704 (このIDを非表示/違反報告)
かしわ(プロフ) - 舞さん» ありがとうございます!頑張ります! (2022年5月23日 12時) (レス) id: e8da3e8314 (このIDを非表示/違反報告)
舞(プロフ) - 更新頑張ってください^_^ (2022年5月22日 23時) (レス) @page27 id: 17ec247796 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かしわ | 作成日時:2022年5月20日 19時