第47話 ページ47
「なあ、あれって…！」
「え、やばいじゃん！」
A組対B組のクラス対決。
今まで関わることは少なかったが、共にヒーローを目指す仲間だ。1部に若干敵対意識があれど、今はその中間過程に過ぎない。
爆豪は自分たちのグループの番が終わると、1人隅の方で様子を伺っていた。
今は緑谷がB組プラス2年から編入予定の心操チームと戦っているのだが、問題が起きた。観戦している皆が慌てる。
「あれは…！！」
爆豪の隣にいたオールマイトが信じられないように小さく呟いた。
緑谷は今、個性の暴発が起きている。彼からは黒いナニカが溢れ出て、本人も制御できていないようだった。悲しそうに歯を食いしばって抑えようとしている。
同チームの麗日がそれを止めようと緑谷に必死に語り掛けているのが伺えた。
「俺たちは様子を見てくる。ここから動かないように」
予想外の出来事に教師陣も急いで緑谷の方に向かった。
その時、ふいに爆豪が皆と反対の方向を向いた。
オールマイトが｢爆豪少年？｣と声をかけても聞こえていないかのようにじっと見つめている。
暫く見つめていると、急に元の体制に戻った。
先程から険しい顔をしていたが、今は何処か安心したようにも見える。
「え、何あれ？！」
ふと生徒の誰かが声を上げた。
映像では、寮がある方から何かがもの凄い勢いで飛んできているのが見えた。敵か？と皆が構えても、それはそのまま個性暴発中の緑谷の顔面に突っ込んだ。
音がなくてもものすごい音が鳴ったとわかる。だって吹き飛ぶかと思うくらいの勢いだったから。
その衝撃で緑谷の意識が飛び、黒いナニカは引っ込んで行った。
「あれ大丈夫なん？？」
「でも突っ込んできたやつもう居なくなったね？何しに来たんだろ」
意識を失った緑谷は麗日の｢無重力｣のお陰で落下することはなく、頬を引っぱたかれて気を取り戻していた。
そんな映像を横目に、爆豪は空に向かって声をかける。
「ようやったわ」
「？…爆豪少年、先程からなにを…」
するとパタパタと鳥が羽ばたく音がオールマイトの耳にも届いた。
つられるように上を見れば、黄緑色の鳥が爆豪の頭上を飛んで、肩に止まった。
鶯のようにも見えるが、今は冬なのでそれはありえない。
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かしわ(プロフ) - 名無し84302号さん» 拝読ありがとうございます。何回も読んでくださってるなんて嬉しいです😭書きたい話も沢山ありますので、まだまだ頑張りまあああああああああすっ！！！！！(狂) (2023年1月13日 0時) (
レス) @page49 id: 3fcb1b6071 (このIDを非表示/違反報告)
名無し84302号(プロフ) - 素敵な小説を作って下さりありがとうございます！もう、好み過ぎて何回も読ませて頂いております！体調に気をつけて更新頑張って下さい( ´ ▽ ` ) (2023年1月11日 22時) (レス) @page48 id: 81c0b10d37 (このIDを非表示/違反報告)
かしわ(プロフ) - 虹彩さん» ｩ"ﾜｧｧ!!!気づいて下さった方がいた！嬉しいです！あ、拝読ありがとうございます。ここねぇ、とってもお気に入りなんです。3人の愛が見えますよね。 (2023年1月8日 15時) (レス) @page44 id: 3fcb1b6071 (このIDを非表示/違反報告)
虹彩(プロフ) - 最後の「いなくならないでね」「〇〇ちゃんこそ」の部分がヒロアカのED「sketch」の歌詞になぞらえているのかなぁと感じてすごく胸に響きました。これからも投稿お待ちしています。 この作品のいちファンより (2023年1月8日 1時) (レス) @page44 id: 7d88959bdf (このIDを非表示/違反報告)
むぎ(プロフ) - かしわさん» 何それめちゃくちゃ好みです！！！！ (2023年1月3日 21時) (レス) id: a3f5eb2b55 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かしわ | 作成日時：2022年12月4日 19時
