第33話 ページ33
雄英文化祭から数日。壊理も寮へ越してきて、従姉妹は楽しく遊んでいた。
文化祭当日は、Aは恐怖症がまだ不安要素であるため留守番。けれど帰り際に会った壊理が弾けるような笑顔を浮かべていたのを見てつい涙を流してしまったのは余談である。
笑い方も忘れてしまった壊理が、あんなにも幸せそうに笑ってるのが本当に嬉しかった。
「くぅちゃん、かわいいね…！」
「にゃあ！」
くぅを撫でてまた笑う。それを見てAも笑った。なんとも幸せな空間である。
寮の玄関口でそれを見た幼馴染ズもあまりの尊さについ写真を一枚パシャリした。
その音に気が付いた被写体の2人は、緑谷と爆豪に手を振る。
爆豪はAの隣。緑谷は壊理の隣に座った。
「くぅちゃんと遊んでたの？」
「うんっ」
くぅと壊理の頭を撫でる緑谷。
爆豪はAの隣に座る際、Aの背中に手をトントンと当てて、Aもその肩を優しく撫でた。
それを見た壊理は意味が気になって、緑谷を呼んだ。
「どうしたの？」
「お姉ちゃん、いつもぎゅってしてて、あの、なんでかなって」
「あぁ〜…」
なんて説明したらいいのか、と迷う。
確かに幼馴染とは会えばハグをしてて、それはもう幼い頃からの癖というか。だから、改めて聞かれると自分たちもなんなのか分からない。
ハグをしたいからするって感じで、でも、其れをこんな小さい子になんて言えば？？
「挨拶みたいなものかなぁ…？」
「あいさつ？」
「うん、壊理ちゃんも人に会ったら"こんにちは"って言うでしょう？」
何とか噛み砕いた説明がこれだった。それを聞いていた爆豪やAもまあそう言うしかないなと納得する。
壊理も納得したのか、｢そっか｣と視線を落とした。どこか釈然としない表情に緑谷は問う。
「ちょっと難しかったかな…？」
「あ、えっと、分かったけど…」
「けど？」
「いいな、って」
真逆の返答に幼馴染3人は目を見開いた。
それは、どういう＿＿＿＿＿
「お姉ちゃんとぎゅって出来て…」
そっちだったか、とAは笑った。だって、壊理が寮に引っ越してきてからは毎日一緒に寝ているし、おやすみのハグもおはようのハグもしているのに。
それでもまだ爆豪や緑谷を羨むのか。
全く可愛い従姉妹である。
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かしわ(プロフ) - 名無し84302号さん» 拝読ありがとうございます。何回も読んでくださってるなんて嬉しいです😭書きたい話も沢山ありますので、まだまだ頑張りまあああああああああすっ！！！！！(狂) (2023年1月13日 0時) (
レス) @page49 id: 3fcb1b6071 (このIDを非表示/違反報告)
名無し84302号(プロフ) - 素敵な小説を作って下さりありがとうございます！もう、好み過ぎて何回も読ませて頂いております！体調に気をつけて更新頑張って下さい( ´ ▽ ` ) (2023年1月11日 22時) (レス) @page48 id: 81c0b10d37 (このIDを非表示/違反報告)
かしわ(プロフ) - 虹彩さん» ｩ"ﾜｧｧ!!!気づいて下さった方がいた！嬉しいです！あ、拝読ありがとうございます。ここねぇ、とってもお気に入りなんです。3人の愛が見えますよね。 (2023年1月8日 15時) (レス) @page44 id: 3fcb1b6071 (このIDを非表示/違反報告)
虹彩(プロフ) - 最後の「いなくならないでね」「〇〇ちゃんこそ」の部分がヒロアカのED「sketch」の歌詞になぞらえているのかなぁと感じてすごく胸に響きました。これからも投稿お待ちしています。 この作品のいちファンより (2023年1月8日 1時) (レス) @page44 id: 7d88959bdf (このIDを非表示/違反報告)
むぎ(プロフ) - かしわさん» 何それめちゃくちゃ好みです！！！！ (2023年1月3日 21時) (レス) id: a3f5eb2b55 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かしわ | 作成日時：2022年12月4日 19時
