第30話 ページ30
緑谷らは壊理と共に雄英高校の見学に。
爆豪は横抱きにしたAをA組の共有スペースのソファに寝かせた。
「わ、悪ぃ爆豪！やっぱ俺なんかやっちゃったよな？！」
「人に対してトラウマがないわけないよな…ちょっと考えれば分かったのに」
眠るAの顔を眺めながら爆豪はクラスメイトの後悔の声に耳を傾ける。
敵予備軍の元でずっと、ずっと傷つけられてきたのだ。そんなの、人が怖いなんて当たり前だ。なのに自分勝手に動いて、悲しませてしまった。
ヒーローを目指している人間として、あってはならない行為だ。
「……別に、誰も気にしちゃいねぇ」
「でも、その子泣いてたじゃん！」
「っせぇな。此奴ァ昔っから泣き虫なんだよ」
いや、それで済ませていいものなのか？
実際誰も気にしてないし、何なら事情を知る側の不手際だ。A組が気に病むことなど何も無い。
罪悪感で爆豪に大声で縋り付く上鳴を蛙水が舌を巻き付けて引き剥がした。
「ちょっと上鳴ちゃん、起きちゃうわ」
「！！」
上鳴は慌てて口を塞ぐ。そうだ、起きたらきっと、知らない場所と知らない人で、また泣いてしまうかもしれない。
「俺が起こさなきゃ起きねぇわ」
「へ？」
ふいっと顔を背けて、自室に戻ろうとする爆豪を皆がとめた。いや、置いてかないで。1人にしないであげてくれ。
ブランケットを取りに行くだけだった爆豪は手を爆破させながら散らして、結局行ってしまった。
皆気にして、極力音を立てないようにしていたのだが、事情を知らなかった飯田が大声で登場し、取り押さえられた。その間、Aはピクリとも動かない。
「ほ、ほんとに起きないね…」
「ってか、マジで可愛いな…」
こそこそと顔を覗いて、そんな会話をする。白い髪に赤い瞳。天使とはこのことか、と。妙に納得してしまう。
そんな可愛らしい顔に、涙の跡があるのが心苦しかった。
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かしわ(プロフ) - 名無し84302号さん» 拝読ありがとうございます。何回も読んでくださってるなんて嬉しいです😭書きたい話も沢山ありますので、まだまだ頑張りまあああああああああすっ！！！！！(狂) (2023年1月13日 0時) (
レス) @page49 id: 3fcb1b6071 (このIDを非表示/違反報告)
名無し84302号(プロフ) - 素敵な小説を作って下さりありがとうございます！もう、好み過ぎて何回も読ませて頂いております！体調に気をつけて更新頑張って下さい( ´ ▽ ` ) (2023年1月11日 22時) (レス) @page48 id: 81c0b10d37 (このIDを非表示/違反報告)
かしわ(プロフ) - 虹彩さん» ｩ"ﾜｧｧ!!!気づいて下さった方がいた！嬉しいです！あ、拝読ありがとうございます。ここねぇ、とってもお気に入りなんです。3人の愛が見えますよね。 (2023年1月8日 15時) (レス) @page44 id: 3fcb1b6071 (このIDを非表示/違反報告)
虹彩(プロフ) - 最後の「いなくならないでね」「〇〇ちゃんこそ」の部分がヒロアカのED「sketch」の歌詞になぞらえているのかなぁと感じてすごく胸に響きました。これからも投稿お待ちしています。 この作品のいちファンより (2023年1月8日 1時) (レス) @page44 id: 7d88959bdf (このIDを非表示/違反報告)
むぎ(プロフ) - かしわさん» 何それめちゃくちゃ好みです！！！！ (2023年1月3日 21時) (レス) id: a3f5eb2b55 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かしわ | 作成日時：2022年12月4日 19時
