2BRO短編・中編小説3！

バイク ページ6

それから何週もたった休日
あれから立て続けに仕事が入りなかなか一人の時間が取れずにいた

お「明日やっとまるまる休みの日な気がする･･･」
弟「俺もう死んじゃうのかと思った。」
兄「大袈裟だろ。俺明日バイク乗り行くから」

お「うわぁ･･･元気だね。僕は帰って寝るよ」
弟「えー！俺も行きたい！兄者！」
兄「お前バイク持ってねえじゃん、チャリで着いてくんの？」

弟「なんでよ！後ろ乗せてよ！」
兄「嫌だわ、気持ちわりぃ。んじゃ寝るわお疲れさん」
弟「俺弟だよ･･･？」

お「あーもう、そんな顔しないのめんどくさい。
んじゃ僕も帰るね」
弟「え、俺を1人に･･･」
お「んじゃおつかれ〜」

もう酷い！なんてボヤく弟者の独り言を最後に部屋に戻る
頭の中で明日の目的地までの経路を辿っているうちに眠りについていた

＿＿


朝、弟者が起きてたら連れて行ってやろうかと思ったけど、部屋を覗いたら腹を出して爆睡してたのでタオルを掛けて家に置いてきた(朝7時)

海沿いをしばらく走らせていると見えてくる橋を渡り少し山道を上る
すると少し開けたとこに出た

降りて押しながらベンチの横にバイクを止め、ヘルメットを脱ぐ
そこは展望台みたいになっていて海が一望できた

そんな景色を眺めながら
途中コンビニで買ったサンドイッチとコーヒーを飲む

時間の関係もあってか人は一人もいない


サンドイッチとコーヒーを飲み終え、豪華な背景と一緒に、相棒の写真を撮ったり
弟者に土産で写真をいくつか撮っていると

少し遠くの方から聞こえてくるエンジン音
しばらくすると、俺が来たとこと同じとこから
徐々に上がってくるバイク


｢Aさん･･･｣

バイクをおりた彼女はヘルメットを取り
あっ、と驚いた顔をした

『兄者さん･･･でしたよね！！』
「はい、おはようございます」
『おはようございます！』

「今日はおひとりですか？」
『はい！ちょっと気晴らしに！兄者さんも？』
「俺は基本1人ですけどね。ここに来たらAさんに会える気がして･･･そしたらほんとに会えた」

『ほんとですか！？奇遇ですね、私も兄者さんに会える気がしたんです今日、ここで』

覚えていてくれたことに満足していたのにそんなこと言われて少し胸が締め付けられる
1度バイクに荷物を取りに行った彼女は

『ご飯食べていいですか･･･？』
「全然、どうぞ」

「良かったらこのあとコーヒー奢らせてください」


久しぶりのこの気持ちに胸が高鳴った




バイク END

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