時空を超えて空中騎士団に出会う

三日月の下の歌姫2 ページ21

エ ボーグ！

そこにはルンを光らせたボーグが立っていた

ボ わ、悪い！盗み聞きするつもりじゃなかっ
たんだが…泣いてるのか？

エ ……

私は少し黙り込む

ボ 何かあったなら俺に話せ、このボーグ様が
話を聞いてやる！

…………

エ ふはっ！

ボ ⁉

私は吹き出してしまった
あまりの上から目線に。
私は笑いながら涙を拭った

エ 実はね、考えてたんだ

ボ 何をだ？

エ 屍でだとしても、兄さんに会えるかなっ
て…

自分でも声のトーンが少し下がっていくのが分かった
暫く黙っていた私にボーグが話し出した

ボ …俺には、姉上が四人いた

私は黙って聞いていた

ボ だが、ある事件がきっかけで全員風に召
された

エ …

ボ 死んだものは二度と帰っては来ない
だが…

ボ まだお前には可能性がある
お前みたいに宇宙船みたいなあの物体
に乗って、何処かで見つかるかも
しれない
もしならなかったとしても、
お前ならそれを乗り越えられる
力がある
今日1日、お前を見ててそう感じた

エ っ………！

その時、私はボーグに抱きついた

ボ なっ、おい///

エ ごめん…

涙がとめどなく流れた
でも、先程とは違った涙だということは分かった

不器用ながらもボーグは私を抱きしめ
頭を撫でてくれた
その手は優しく、とても安らぎを与えてくれた

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