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「そりゃあそうだわなぁ」
中々その場から退かない少年に対して、団長の一人がそう言った
「魔法騎士に求められるのは」
吸っていた煙草の煙を吐き出しながら一呼吸おき彼は言う
「魔力だ」
団長は圧倒的な魔力を放ち圧で場を圧倒する。そのまま会場に降りてくると、少年の目の前まで来た
「魔力のﾅｲお前何ざ誰も欲しがらねーこれが現実だ。お前さっき魔法帝目指してるとか言ってたな？…つまり魔法騎士団長を超えるって事だよな？」
団長は真っ直ぐ少年に近づき、先程よりもその魔力の圧は強い
そして少年の前に立ち見下ろす
「今、俺の目の前でもまだ魔力のない分際で魔法帝にならとほざけるか？」
少年は唾を飲み込む。それでも少年は真っ直ぐ団長を見据えていた
「魔法騎士団にはいれなくても、誰になにを言われようと俺はいつか魔法帝になって見せます！！」
そう言いきった彼を団長は笑って
「お前面白い！〈黒の暴牛〉にこい！」
その言葉に周りの者達も騒ついた
「165番〈黒の暴牛〉次166番」
番号を告げる人は少し固まったがすぐに我に帰り次の番号を呼んだ。
「１６９番、挙手なし
次＿１７０番」
魔法騎士の声と共にリンは騎士団長達の前に立った
リンの視界の先に見える景色
＿＿手は、九つ上がっていた
「な、また全員挙手だと！？」
「いやでもあの子もセンスやばかった子か」
何と四ツ葉と同様全団が挙手していた
リン(んー、何人か手を上げると思っていたけどまさか全員とは予想外だったな。さてと…どこの団にしようか)
リンが悩んでいると周りは色々と考察している
「あの子どこに入るんだろう」
「普通に考えて〈金色の夜明け〉に入るでしょ」
「でも女の子だから〈青の野薔薇〉か〈珊瑚の孔雀〉じゃね？」
「まあ流石に最低辺の〈黒の暴牛〉には入んないだろうな」
周りの人たちがリンは何処の団に入るのかを推測する
リン「最底辺…ねえ」
そのことを聞いたリンは不敵な笑みを浮かべた
「受験生どの団に入るか選べ！」
リンは意を決しその団の団長を見る
リン「黒の暴牛でお願いします！」
リンがそう言うと一気に場が騒ついた
「何だあの子は！何考えてんだ！？」
「なんで最底辺の団を…」
それには団長たちも驚いている様子
「え！？ええ！！ちょ、ヤミさん。一体どんな手ぇ使ったんですか！」
「あ"？知るか俺はただ右手挙げただけだ」
周りが騒つくのも気にせずリンは元いた場所へと戻った
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作者名：リン | 作成日時：2022年3月9日 21時
