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「あのさ、頭撫でるのはやめてよ。」
頭の上に置かれた手を退けてはぁとため息をついた。
「そーゆーことやってると勘違いされるよ。」
キツめに叱るとらっだぁはあからさまにシュンとした表情になる。
「えぇー、別に勘違いされてもいいよ。誰にでもやってるわけじゃないし。」
らっだぁはいつもこうだ。
意味わかって言ってるの？行動の一つ一つに揺らされる私の心を理解してほしい。
笑いながら軽く言ってしまうから、からかってるのか本気で言ってるのか分かりにくい。
ふわふわした声色も相まって正直掴めない。
「はいはい、満足したなら帰るよ。」
これ以上この話題に乗っかるとらっだぁのペースに乗せられそうなので早々と話を切り替えて帰る準備をする。
「もお、照れちゃって。」
らっだぁはいつも話を聞いてくれるしなんだかんだいって優しいし、私みたいなやつとも仲良くしてくれる。こっちの気も知らないでいつもヘラヘラ笑ってる。
友達だって多くて私はいつも妬いている。
だから少しからかいたくなった。
「らっだぁ、もし私が本気で付き合ってって言ったらどうする？」
少しの沈黙が流れる。
あれ、もしかしてまずいこと言っちゃったかなと思ったが先に沈黙を破ったのはらっだぁだった。
「それ、ずるくない？ちゃんといいなよ。」
急に真面目なトーンで言うからドキッとする。
らっだぁは私に近づき耳元に口を近けた。
「付き合ってって言ってよ。」
思わず後退りする。耳が熱くなって顔まで赤くなっていくのが自分でもわかる。
「付き合って……ください。」
空気間に呑まれてつい言ってしまった。
答え、期待していいんだよね？胸がドキドキしてうるさい。
「よく言えました。」
ふわっといつもの笑顔に戻る
「もちろんいいよ、俺もずっと好きだったんだよねぇ。めちゃ嬉しい。」
私、もしかして乗せられた？って思いながらもらっだぁと付き合えたという事実だけで嬉しくなってしまう。私って案外ちょろいのかもと思うけどらっだぁがズルいだけなのかもとも思う。
「んじゃ、一緒帰ろ。」
差し出された手を恋人繋ぎして私たちは教室を出た。
評価押してくれたら作者が喜びます……。
あと、そのうち長編出すかもしれないのでその時はよろしくお願いします。
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作者名：ちゃそ | 作成日時：2022年5月29日 1時
