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夜の公園(gt) ページ26
陽が落ちて暗くなってきた頃、夏は風も涼しくなるこの時間に散歩するのが丁度いい。
いつのまにか公園まで歩いて少し休んでから帰るのが日課になっていた。
普段は子供達の溜まり場になっている公園だが、この時期になると昼間の騒がしさが嘘のように静かになる。
「あー、なんか落ち着くな。」
なんとなくベンチに座り空を見上げると、いつのまにか綺麗な月が浮かんでいた。
「あれ、Aじゃん。」
聞き覚えのある声がして視線を下の方に戻す。
公園の入り口あたりにコンビニのレジ袋片手に立っているぐちつぼがいた。
「お、ぐちつぼだ。」
「久しぶり。」
ぐちつぼは私の座っているベンチに腰掛けると手に持っていた袋からアイスを取り出した。
「これやるわ。」
「え、いいの?ありがとう。」
貰ったアイスを食べながら、
コンビニ帰りだった?とか最近暑いね。とか当たり障りない会話をする。
この時間が永遠に続けばいいのになんて思ってしまうのはきっと私がぐちつぼに恋をしているからなんだろう。
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作者名:ちゃそ | 作成日時:2022年5月29日 1時