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「ってことがあってさ、まじで最悪なんだけど。」

お昼ご飯を食べながら俺は同期のらっだぁに昨日の事の顛末を話す。

Aには、いいやつ風に相手を選べよなんて言ったが正直納得いってない。


あの男より何百倍もAの事が好きな自信あるし、
好きになったのだって俺が先だ。


なのに急に出てきてAを奪って……。

思い出しただけで腹が立つ。


「それはお前がいつまでも告白しないのが悪い。」


ぐさり。その言葉はストレートに刺さった。
正論すぎて返す言葉もない。


「てか、もしかしてそれってさぁ、こーゆー人じゃ無かった?」


らっだぁは俺にスマホを見せる。
画面に映っていたのはインスタグラム。誰かのプロフィール画面だった。


「ちょっと貸して。」


返事も聞かずにスマホを奪う。
よく見るとそのプロフィール画像はあの時見た男。
投稿された写真もスクロールしていくとあの時のレストランの店内の写真があった。


投稿された日付もちょうどあの雨の日だ。


「え、なんで知ってんの。」


頭がハテナだらけだ。
俺だけが何もわかっていないことだけがわかる。


「いやー、ちょっとまずい事になってるよぐちつぼ。」


俺の手からスマホを取り戻すとらっだぁは気まずそうな顔をした。


「この人最近有名な人だよ。最近この辺でよく結婚詐欺してる人。」


俺の知り合いも何人か騙されてたんだよね〜
と呑気に呟く。


「は、え?やばいだろそれ。」


Aが現在進行形で詐欺に遭っているという事だ。

しかも当の本人は気づいていない。


「とりあえず今日仕事終わったらご飯食べ行かん?慰めてあげるからさ。」

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作者名:ちゃそ | 作成日時:2022年5月29日 1時

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