八乙女楽の奥さんはあの『ゼロ』を越えたアイドルでした… (ページ16)

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第十五話～目覚め～ページ16

楽Said

八『Aが目覚めた？！すぐいく！』ピッ

A、待っててくれ…すぐにすぐに行くから……

…………

ﾊﾞﾝｯ!

俺はドアを勢いよく開けAの名前を呼んだ…

八『Aっ！』

Aはゆっくりとこちらに顔を向けた。でも、その顔は俺の知っているAじゃなかった…

『貴方は…誰ですか？』

全員『？！』

七『Aねぇ、俺達のことは分かるよね？』

『うん、陸』

俺はしばらく放心状態だった…Aが俺のことを知らない？

九『姉さん、本当に楽の事がわからないの？』

『楽？それはあの人の名前ですか？』

九『うん、そうだよ。姉さんの結婚相手で旦那さんだよ。』

『私は知らない…』

八『A、ふざけてる訳じゃないよな？』

『私は至って冷静です。』

八『じゃあ何でそんな顔で俺を見るんだよ…』

俺はしばらく混乱していてその日は家へ帰ることにした…あとから天から連絡が来て、覚えていないのは俺のことだけらしい…

Aはまるで最初から何もなかったように…

八『俺は、俺はどうすればいいんだよ…A…』

そして、とうとう今日はAが退院する日だ。

あれから病院にはいってない…Aの顔で口で『貴方なんか知らない…』そう言われたら二度と立ち直れないような気さえした…

八『A、』

紡『あっ、楽さん！』

八『紡！AはAはどうなったんだ？』

紡『お医者様が言うには一時的な記憶喪失らしいのですがいつ戻るかは…』

俺はただただ紡の話を聞いていた。

すると何故か俺だけが忘れられていて、俺達が知らない晴輝という人物の名前があがった。勿論俺は知らない…

あと他の記憶はちゃんとあるのだ。まるで俺の存在がAの中になかったのかのように…