０８．優しい雨 ページ10
その日は、スープを飲んですぐに眠ったA。
次の日。
Aは、一人村の中を歩いていた。
村人はAのことを知っているらしく、会う先々で怪我の具合を
村人は、みんな心優しい人たちだった。
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貴「ひどいな…」
Aの視線の先にあるのは、枯れた畑。
もう何日も雨が降ってないのか、土は完全に干上がっている。
昨日もらったあのスープが、彼らの数少ない食糧だったことをAは知った。
空を見上げると、雲一つない晴天。
＿＿雨さえ降れば…
Aはあの花畑に向かった。
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貴「思った通りだ」
花畑の近くには、小さな川が流れていた。
しかし、この川も時期に枯れ花畑もなくなるだろう。
貴「…」
Aは、何もないところから槍を取り出す。
槍を振るうと、その先端についている白い石が青く変わった。
Aの全身も淡く青色に光る。
そして、そのまま槍を空へと
＿＿サラside＿＿
今日は、数少ない芋の収穫の日。
サラも大人たちに混じって畑を耕していた。
その時。
青い光の柱が、空に向かって放たれた。
すぐに光は消え去ったが、みんな驚いていて誰一人言葉を発する者はいなかった。
＿＿ポツ…
サ「え、うそ…」
大粒の雨が、カラン村に降り注いだ。
村人は歓声を上げる。
みんな、雨に感謝した。
ただ一人、サラだけはこの優しい雨を知っていた。
サ「ありがとう、お兄ちゃん…」
彼が帰ってきたら、思いっ切り抱きしめてあげよう。
きっと、彼はイヤがるだろうけど、それがAの照れ隠しだとサラは知っている。
雨は、しばらく止みそうにない。
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Mikan(プロフ) - 続きが気になります！ (2020年5月11日 23時) (
レス) id: 63309389fa (このIDを非表示/違反報告)
ユエ - とても面白かったです！早く、続きが読みたいです。更新お願いします！ (2018年5月26日 19時) (レス) id: 9b6ae3d64f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：三毛猫マーブル | 作成日時：2016年4月17日 21時
