【WT】この恋を思い出にしたくなくて【Kr】 (ページ13)

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ご飯を食べ終えてから園内を歩いている小さな野外ステージで何かが行われていることに気づいた。
今は小動物たちとふれあいができる時間のようで、先輩と2人で行ってみることにした。

＜うさぎです！お姉さんどうぞ！＞

そう言われて優しくて渡された小さなうさぎ。
まん丸おめめのふわふわしたうさぎで抱っこしているだけでも癒される。

『先輩見てください！ちょーかわいい！』

｢ほんとだ。ふわふわしてるね｣

うさぎをびっくりさせないようにしゃがんで抱っこしている私の右隣に先輩がしゃがむ。

私が抱っこしているうさぎの頭を撫でている先輩が近く感じて顔が熱くなった。

しっかりうさぎを堪能した事だしそろそろショップに行こうかと思っていると、後ろから職員さんに声をかけられた。

＜あの＞

『？はい！』

＜これ、よろしければ＞

おずおずを渡されたのは私と先輩がしゃがんでうさぎを愛でていたさっきの光景を切り取った写真。

＜あまりに幸せそうでしたので＞

こそこそっと伝えられ、頬が赤くなった。

『ありがとうございます！大事にしますね』

貰った写真を丁寧にカバンにしまってから自動販売機の横で待っている先輩の元へ向かった。

『すみません！話し込んじゃって！』

｢んーん、いいよ｣
｢嬉しそうだけどなんかあったの？｣

『へへ、内緒です』
『ショップ行きましょうか！』

えぇ〜まあいいけど
不貞腐れながらもやっぱり歩幅を合わせて歩いてくれる先輩が好きだななんて思った。