ペルソナ使いと海賊 (ページ4)

今日:1 hit、昨日:1 hit、合計:1,868 hit

02 ページ4

『こい…ペルソナ！！』

ﾊﾟｧｧﾝ！！

驚くマルコたちだったが、彼女はしっかりと生きていた

しかし彼女の後ろにいる銃を両手に持っている巨大な化け物は彼女の能力なのだろうか

イゾウは船員たちに迫る影に向かって発砲していたが、影たちは一斉に彼女に標的を変えた

「なんだよい…あれは。」

『………蹴散らせ…ジャック。』

ジャックと呼ばれた海賊風のペルソナは、銃を乱射しながら影たちを倒していく

彼女のペルソナが敵を蹴散らしている間、Aはマルコたちの元へと歩いてきた

『もう大丈夫だよ。…あの船員たちはもう助からないけど。』

優しい笑みを浮かべた彼女は、座り込む船員たちに刀を向けた

しかしイゾウやサッチ、各隊長たちが彼女に得物を向けて進路を塞いだ

マルコは、イラつきを隠せていない彼女を押さえつけた

『離せ！！あいつらがいるとシャドウが寄ってくる！このままいけば全員…！！』

マルコは騒ぐAを、更に押さえつけた

「離してあげて。」

マルコの手に触れたのは、まだ小さな子供の手だった

『シオン…なぜ出てきた…。』

マルコは彼女から離れて、イゾウたちにも武器を納めるように声をかけた

Aの顔に手を添えたシオンは、ニコリと微笑むと影たちへと顔を向けた

それが何を意味するのか、Aにはすぐに理解できた

『シオン！シャドウなら私が蹴散らす！！だから……だからその力は使うな！！』

必死に叫ぶAに、シオンはジャックに手を向けた

「Aは休んでてよ。…私は、弱くないよ。」

手を横に払うと、Aのペルソナであるジャックが吹き飛ばされて壁に叩きつけられた

ペルソナはAの精神でもあり自身の半身

刺すような痛みが彼女を襲った

『よせ…シオン……………。』

手を伸ばしたAだが、体が思うように動かなかった

「なにをしてるんだよい？」

シオンは動けない船員たち一人一人に触れると、影に向かって力を放出した

彼らに取り付いていたシャドウを弾き返したのだ

シオンはシャドウたちにとって天敵

シャドウが闇なら彼女は光そのものだ

シオンが少しフラついた時だった

ベチャベチャと船底から這い上がってきた巨大な化け物がシオンを見下ろしていた

そのシャドウは他と違い無数の手があり、威圧感を放っていた

そしてシオンはシャドウに体を捕まれて攫われたのだった

無理矢理感←文字数足りぬ