ペルソナ使いと海賊 (ページ3)

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シオンを休ませて数時間後

Aは医務室から出ると、個性的な髪型の男…マルコに声をかけた

『すまなかった。それと……ありがとう。』

深々と頭を下げたAに、マルコは彼女が敵ではないと判断した

「あー、気にすんなよい。…あの子はもう大丈夫なのかよい？」

『少し眠れば元気になる。…外に出たいんだけど、案内してくれない？』

マルコを見上げた彼女は少し顔を背けると、外に出たいと話した

マルコは彼女の手を引いて、外へと案内するのだった

『名前、言ってなかったね。私はA。医務室で寝かせているのはシオン。呼び方は任せる。』

歩きながら、自己紹介をしたAにマルコは自身の名前を教えた

『…パイナップルかと思った。』

「悪かったなパイナップルで。」

ボソリと話した彼女にマルコはツッコミを入れると、ピタリと立ち止まった

目の前には扉

人の気配が沢山あることから、甲板に出る扉なのは確かだ

マルコはゆっくりと振り返り、戻ろうとしたがそれをAが許さなかった

『…マルコ。私は外に出たいと話したはず。』

「ダメだよい。」

『外になにかいる。違うか？』

Aが甲板にいる何かの気配に気付いているが、一応は客である彼女に怪我をさせる訳にはいかなかったマルコ

『…力ずくで外に……んっ…ちょ……ま…っ！』

譲る気のない彼女の唇を乱暴に塞いだマルコは、壁にAを追い詰めて押さえつけた

Aはマルコの服を掴み、必死にもがく

その姿に、マルコは自身が熱を持ったことに気付きすぐに離れた

『…はぁ…っ！！』

床に座り込んだAは、すぐ様呼吸を整えると腰の刀をマルコの首に突き付けた

まさか刃を向けられると思っていなかったマルコは、大人しく両手を上げて降参だと言った

『……次はないよ。……刃を向けて悪かった。』

そっと刀をしまったAは、甲板に続く扉に手を掛けた

「いや、俺こそ悪かったよい。やっぱり…外に出るのかい？」

『確かめたいことがある。…恐らく何人かはやられてる。』

何かを決意したような彼女の目は、悲しげだった

二人が甲板に出ると、船員が数人座り込んでなにやらブツブツと言葉を発していた

「マルコ！コイツら急に湧いてきやがった…！」

そして着物をきた男がマルコの元へと走ってくると、その後ろから黒い影が現れた

『チッ………こい…ペルソナ！！』

Aは腰の銃を自身のこめかみに向けて

発砲した