女医とパイナップル (ページ3)

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居酒屋さちまる

｢珍しいな…今日は残業無しか？マルコ。｣

カウンター席に座る白ひげ建設の副社長マルコ

通称不死鳥

飲んでいたジョッキを置くと、マルコは眠そうな目で店主であり悪友のサッチをみて口を開いた

｢あぁ…ジムも明日だからねぃ……怪我の具合はどうだい？｣

マルコの問いに、サッチはニヤニヤと笑いながら左脇腹を叩いた

｢上々よ！腕のいい女医ちゃんに治してもらったからなぁ！！その子が今日来るはずなんだが………あ？｣

騒がしい外に目を向けたサッチに、マルコは目線だけを外に向けた

ガラッ！！

｢サッチ！連れてきたぞー！｣

｢客が来てんだ！静かに入れアホ！｣

サッチに怒られながらも、悪ぃ…と言って入ってきたのはアルバイトのエース

その背にはぐったりとしている女…Aだ

｢…エース、Aちゃんはそこに寝かせるから毛布2枚持ってこい。｣

Aはまだ寝ているが、顔色が悪いためすぐに寝かせることにしたサッチ

『ん…。』

寝返りをしたAの頭を優しく撫でると、サッチはカウンターに座るマルコを見てアングリと口を開けたまま固まった

とてつもなく優しい目で彼女を見ているからだ

パイナップルのくせに←

｢…まさか惚れたとか言うなよ？マルコ…この子は俺んだぞ。｣

｢嘘は良くねぇぞサッチ。あ、マルコ～これ食っていい？｣

｢食えよい。｣

睨み合うサッチとマルコの間に入るのはエース

マルコからおこぼれをもらうのが楽しいらしい

｢｢絶対こいつには渡さねぇ/よぃ。｣｣

珍しく2人の心が一致した時だった