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〜ルパンたちのアジト〜


『う……ここ…は……。』


アジトでようやく目を覚ましたシルヴィアはすぐにベットから抜け出し、腰の銃を構えようとした


「悪いが、お前さんの恋人は預からせてもらったぜ。」


銃がないことに気がつき、シルヴィアはルパンを睨んだ


「いい子だ。入っていいぜ次元。」


ルパンの声に、部屋に入って来た次元


ずっと彼女を見つめたまま動かない次元にルパンが口を開く


「俺はお邪魔みてぇだから、シルヴィアちゃんとゆっくり話をしとけ…次元。」



やれやれと部屋を後にしたルパンを見て、シルヴィアは次元を見る



感じるのは懐かしさと悲しさ


何故こんなにも懐かしいのか、シルヴィアには分からなかった



「隣…いいか。」



『……好きにしろ。』



ベッドに腰掛け、その隣に座った次元はもう一度シルヴィアをみた


『……何故、私をAだと言い切る?』


悲しげな声に、次元は答えた


「昔…撃たれてヘリから落ちた女がお前そっくりだったから…だ。」


『ふ……この私が撃たれるはずが…うっ…。』


再び頭を抑えて蹲ったシルヴィアに声をかけた次元


今度はしっかりとA、と呼んだ




遠のく意識の中で、シルヴィアは暗闇へと引き摺り込まれたのだった














「A。」



『なぁに、大介?』



「お前とは長い付き合いだっけな。どうだ…俺と一緒にこねぇか?仲間もいるが、きっと歓迎してくれる。」



これは…私?



それにさっきの次元大介という男が何故ここに?



『いいね。一度やってみたかったんだ!泥棒!!』



馬鹿な……これが…私だというのか?



「そういや、海の星だったな…お前が探してるお宝。」



『そうそれ!!お母様が恋人と盗みに行けって言っててね!!だから大介と行きたくて!』



こんなにも…笑って過ごしていたのか……




でもどうして?




どうして今この映像が?




私の…



今までのシルヴィアとしての記憶は?




「お前はワタシの大事な子だ。大事な…道具だ。」



そう



私はあの方の道具…




違う…!



私は道具なんかじゃない!!




私が欲しいのは





欲しい…のは
















『…自由………?』

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作者名:ユキユキ | 作成日時:2023年2月25日 22時

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