第10話【相応コラテラル！】 ページ23
ｼﾞｬｯｸ「なんだここ……本当に学校内か？でっかい金庫があって……銀行みてぇだ。」
ｱｽﾞｰﾙ「さあ、突っ立って入り口を塞がないで。奥へどうぞ。」
ボクらは、ソファに座る。
ジェイド先輩、フロイド先輩、カノア先輩はアズール先輩を囲うように立っている。
ｱｽﾞｰﾙ「それで？僕に相談というのは？」
「みんなのイソギンチャクを外して、解放して欲しい。」
ｱｽﾞｰﾙ「はっはっはっ、これはまた……突然横暴なことを仰いますね。」
予想通りの反応……。
……話を要約すると、
アズール先輩は、225人もの生徒と契約したらしい。
……多すぎでしょ。
『契約』は可哀想という理由で他人が口を挟めることじゃない……そんなことはわかってる。
でも、困っている友達を放って置けるわけない。
だからボクはきっぱり言う。
「ボクも契約する。」
すると、ジャックもシャルさんも、カノア先輩まで驚く。
ｼﾞｬｯｸ「！？おい、お前何考えてんだ！？」
ｼｬﾙﾙ「馬鹿だろ！！やめとけ！！」
ｱﾋﾞｽ「流石にだめぇぇぇ！！」
ﾛｲﾄﾞ「考え直してください！！」
あらら、ペンダントから出てきちゃったよ。
ｱｽﾞｰﾙ「ほう、僕と取引をしたいと？面白いことを仰る。」
ﾌﾛｲﾄﾞ「あはっ、小エビちゃん、度胸あるじゃん。」
ｱｽﾞｰﾙ「貴方は取引の引き換えとして何を担保にするんです？」
ｼﾞｬｯｸ「担保、だと？」
「……ねえ、確か寮長達は、ボクのことを狙ってるんだよね？」
ｱｽﾞｰﾙ「えぇ。貴方は相当な力をお持ちのようなので……理由が違う人もいますけど。」
ｼｬﾙﾙ「まさか！？おい！！」
「なら、ボクはもしこの賭けに負けたらオクタヴィネルに転寮する！！」
「「「「「！？」」」」」
さすがにみんな驚くか……。
でも、
「なんなら、オンボロ寮の使用権も譲る。……だから契約して。」
ｱｽﾞｰﾙ「それはそれは……良いですね。」
ｼﾞｬｯｸ「考え直せ！！」
ｼｬﾙﾙ「そうだ！！お前、自分を担保にして、住処まで預けるなんて、馬鹿野郎！！」
「でもこれぐらい、救う価値があるってことだよ。225人を救うことに。」
ｶﾉｱ「特待生…。」
「キミだってそう思うでしょ？グリム。」
ボクが指1本を扉を開けるように動かすと、勢いよく扉が開いて、泡だらけのグリムが現れる。
ｸﾞﾘﾑ「その話、乗ったーーーー！！！！」
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作者名：月夜 | 作成日時：2024年2月4日 15時
