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8話 夜月視点 ページ9

麗奈「これまた……凄い量ですね………」

「あら……麗奈ちゃん、どうしたの?」

麗奈「えっとナイフが少し欠けてしまって……」

「見せてくれるかしら?」

麗奈「はい」

「…………これなら今日中に終わるわね夕方に取りに来てちょうだい」

麗奈「分かりました………あの大丈夫ですか?」

「?えぇ………Aちゃんが頼りにしてくれるからね」

麗奈「………」

「私ね、正直獅子王くんの意見に賛同できないの」

麗奈「………確か…………純粋な若者だけを復活させるって」

「そうね………でもだからって高齢者の方々をこ ろしてしまうのは納得できない」

「私ね、親が事故で亡くなってしまってね、ずっとおばあちゃんやおじいちゃんに育てられたの」

麗奈「………!」

「周りの方々も良い人ばかりで私が成人した時皆さんすっごく泣きながらも“ここまで綺麗に育ってくれて嬉しい”って言ってくださったの」

「そんな方々も居るのにあんな言い方されたら嫌になったの」

「でもAちゃんはね」

_『是非、私に力を貸していただけませんか?』_

「って言ったのAちゃんってまだ中学生でしょ?」

「なのに力強い眼をして私をちゃんと見て、私は自分が情けなく感じたの」

麗奈「そんなことありませんよ!」

「いいのよ、そう思ったってだけだから」

「自分より年下の女の子が1人1人よく見て向き合って頑張ってる」

「それだけで私はAちゃんに協力したくなったの」

麗奈「確かにAは凄いですよね」

「えぇ」

麗奈「って、あ私まだやることがあるんでした!すみませんこれで」

「わかったわ、頑張ってね麗奈ちゃん」

麗奈「はい!」

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作者名:風影 | 作成日時:2022年4月30日 22時

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