6話 ページ7
Aside
『…皆ごめん!…2時間目終わり｡
各自休憩入っていーよ｡
……伊地知さん…五条せんせー…どーした
んですか？』
そうして皆を10分休みに入らせる｡
伊地知｢…あまり…いい知らせではありません｡
……落ち着いて聞いてください｡｣
そう言って､
人気のないところまで連れてかれた｡
五条せんせーも神妙な顔をしている｡
………嫌な予感がして、
…たらりと…冷や汗が頬を伝う｡
五｢Aー！元気だった〜？｣
『五条せんせー…俺は元気だよ｡
…………何か……あったんでしょ？』
自分から聞いたのは良いけど､
不安と焦燥が押し寄せてきた｡
心臓がうるさい程鳴って…うるさい｡
五条｢……悠仁が死んだ｡｣
………………嫌な予感は的中した｡
………悠仁が……？
伊地知｢……ーーーー｣
…伊地知さんが経緯を言ってくれていた
………ような…気がする｡
ー俺はフードを深く被った｡
『……っ…そうですか……｡』
五条｢……伊地知｡帰るよ｣
伊地知｢えっ？…あ…はい…A君……
お気を確かに…｡｣
『………｡』
2人の背中を見送り、
現実味のない現実に振り落とされる｡
『……っ…悠……仁………がっ？』
急に力が抜けて､その場にへたり込んで､
1人で声を抑えて泣いた｡
仲間を……失った｡
………俺は……俺は､なんて無力なんだよ｡
その日は一晩中、
悠仁の事を思い出した…｡
ーーーーーーーーーーーー
虎杖｢Aは可愛いなぁー！｣
ーーーーーーーーーーーー
………あの撫でてくれた手の温もりは､
もう…無いとは信じられなかった｡
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作者名：珀 | 作成日時：2021年6月21日 20時
