己を終えるまで。[ヒロアカ×呪術廻戦] (ページ31)

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過去ー轟との出会いーページ31

Aside

父｢立て焦凍…お前にはNo.1になる
素質がある｡｣

…No.1…だと……？

……あれは…っエンデヴァー！

………嫌がってるんじゃねえか。

気付いたら､体が先に動いていた｡

『……っおっさん！やめろよ！
……っ大丈夫…？！』

………何だこの…地獄絵図は。

少年｢っ……｡｣

母親と思われる人は頬を押え､

俺と同じくらいの子は吐いていた｡

『…………何でだよ｡』

父も母も､揃っていれば完璧だと思っていた。

幸せなものだと…！！

……どうやら俺の間違いだった。

俺は､悲しくもその歳で理解してしまった。

どちらが揃っていても､

絶対幸せなわけじゃないという事。

父｢…お前も邪魔するのか！｣

ーﾊﾞｼｯ…！

容赦なく叩かれた衝撃のおかげで、

口が切れて血が着いた｡

………この時だ｡

『っ…！…動けなくなっちまえよ！！』

…初めて､この血の呪いが発動した｡

？｢？！……っ…なんだ…｣

『！？……っ…』

2人の手を取り､その場を離れた｡

……自分が…怖かった｡

………信じられなくて…信じたくなくて…。

母｢…っ大丈夫よ…！…それより､
君…口から血が出てるわ…手当
しましょう｡｣

少年｢…大丈夫？｣

焦凍のお母さんが手当してくれてさ､

…痛くないのに､涙が出た。

それを心配そうに見てる焦凍も､

生活感のある部屋も､

全部が全部､心の真ん中が温かくなった。

母｢はいっ痛くない？｣

『っはい…ありがとう…ございます……
…っ貴方も…湿布貼った方が良いです｡』

『君も…水分取った方がいいよ。』

少年｢…うんっ……俺……轟焦凍…っ君は…？｣

『俺…？俺は小野寺A｡』

……それから俺らは､

ジュース飲んだり…お菓子食べたり…

ヒーローの話とか､ヒーローごっこ

とかで遊んだ｡

……それを微笑ましそうに見つめる

焦凍のお母さん…｡

…………これが…家族…か｡

温かい。

轟｢A…ヒーローになったら、
また会える……？｣

『！…うん…また…会える気がするよ｡』

焦凍と会って､色々なことに

気づかされた。

……失いかけていたものも､

…護りたいという心も。