今日も頑張ります

2日 ページ3

それは風通しがいい、春のこと

この1年間の始まりとも言えるだろう


先生が、教卓の前に立ち、みんなに自己紹介をする

出席番号順に、自己紹介をしていく

なんて、平和なのだろうか

あまりに平和で、気が緩んでしまう。

先生「次、葉月さん」

どうやら私の番みたいだ


『はい、葉月Aです、よろしくお願いします』

そう言うだけ。


先生「ありがと、次〜〜〜〜」

先生の声は次から次へと名前を呼ぶ


こんな平和が、続けばいいのに
なんて醜い世界なんだろう。


そう窓の外に向かって問いかけた

もちろん答えは帰ってこない。


自己紹介が終わり、委員会を決めるときになった

先生「じゃ、まず学級委員を決める」

学級委員……

学級委員は、クラスのまとめ役、男女1人ずつ
やるのだ


先生「誰がやるものはいるか」

クラスはそれでも、静かな空気

mb女「あの」


あっ、手を挙げてる、先生気づいてないの？

『先生、あの子、手をあげてますよ』


先生「あ、すまないすまない、で、なんだい」

質問する先生、ホッとしてるあの子これはどちらも
平和


mb女「あの、学級委員に、葉月さんがいいと思うの
　 ですが…」

私か……


えぇー。


先生「なるほど、それで、いいやつ手をあげろ」

「「「「「「………」」」」」」ﾊﾞｯ

このクラスは、30人ぐらいだが、その全員があげた

ただ、私を除いて


先生「だそうだ、葉月さんいいか？」


私に問われる問題

まぁ、みんなの期待を裏切るわけにはいかないしね

『はい、やります』


先生「ありがと、次、男子でやりたいやつ」


あの、ありがとって言葉、本当に想いがあるのかな
軽々しく言われてるような気がする。


なんか嫌だな。

所詮そんなものか、、、



そんなことを思っていると、男子の学級委員が
決まった

先生「じゃ、トントン君、たのんだ」

トン「はい、わかりました」



トントン君、聞いたことある名前、確か前のクラスで
カッコいいとか、噂で…

へぇー、案外真面目そうなひとで、良かった

でも、喋りにくいかもな…


学級委員が対立なんて、あってはいけないことだし
向こうに合わせよう


真面目そうだし



なんやかんやで、黒板に書かれた委員会の表が
白いチョークで、埋まっていく


今年も始まるのか……

先生「じゃ、今日の放課後は委員会での話がある
　 どの教室かは、後ろの紙に書いてあるからな」


放課後……

あぁ、帰る人いるのにな…

3日→←設定

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す