ブライダルベール【雪】

康二と ページ13

向井side




物心ついた頃から写真を撮るのが好きで
ファインダー越しに見る人の笑顔が大好きやった







だから写真館に就職して、まだサポートしか出来ひんけど
いつか自分でシャッターを切れるように修行中








この家に住むみんなを撮りながら練習してるんやけどみんな
ほんまにいい顔してくれるから練習だという事を忘れる










今日は珍しく全員の休みが重なって大集合中
至る所で楽しそうにする皆を撮っていた











「康二今日も撮ってるの？」







向「そやで、見てみぃ皆んないい顔してるんよ。撮らずにはいられんわ」











カメラの液晶画面を見せると嬉しそうに眺めるA












「康二の写真って本当に凄いね、何だかキラキラしてる」








向「ほんま？嬉しいけどそれは皆がキラキラしてるからやない？」








「んー、、なんて言うんだろう康二の写真はさ」

















ーあったかくて、優しくて、きっとレンズを構えてる人も今笑顔なんだろうなって伝わってくるー



















向「え？」









昔母親に言われた事と全く一緒でびっくりした








「ん？どうかした？」







向「いや、なんもない。A見てみこの写真」








「照くんとふっかとラウなんだか親子みたいで可愛い(笑)」








向「せやろ、いい写真や」









「ねぇ、その写真私にもくれないかな？」









向「ええよ！現像して今度渡すな」








「ありがとう！」









佐「おーい！Aちょっと見てよ！！」









「はいはい、今行くからうるさいな(笑)」










さっくんが庭からAを呼んで何かを見せると










「ふはっ(笑)なにそれ」











あまりに綺麗に笑ったので咄嗟にシャッターを切った











向「ほんまに綺麗に笑う人やな」







ラウ「なになに？今なに撮ったの見せて！！」








向「秘密や」









ラウ「えぇ〜〜ケチ〜〜〜」










この写真は俺だけの思い出にしておこう

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