綻び始めたジンクスを、もう一度固く結び直そうか。 ページ30
さらにアンティーク万年筆が目に入った。
うわぁ、ヴェルデさん好きそう…。
ブランドものではないが、嫌みのないゴールドの装飾が、なんとも綺麗だ。
変わり者で無精な癖して、拘るものにはとことん拘るからなぁあの人。
年中スタイルは変わらないくせして。
うーん、と顎に手を当てて悩むこと数分。
「ありがとうございました〜」
なんのロゴもない掌より少しだけ大きい箱を見て、肩を落とす。
一応今回も情報提供などいろいろお世話になったわけだし…。
まぁ、ワンピースは今度ねだってやろう。
受け取ってくれるかもわからない、心ばかりに包装されたそれを提げた袋に落として、ショッピングモールを出た。
街中をゆっくりと歩く。
五年もたてばお店どころか風景すら変わる。
キョロキョロと軽い足取りで街を散策している女は、それなりに目立つだろう。
それも一人、ターゲットなら最適な上に逆に期待しているとも取られやすい。
…まぁ、失念してたよね。
「君ちょーかわいいね！ハーフちゃん？高校生ぐらいかなぁ？」
「大人っぽいから社会人かと思っちゃたよ〜」
失礼だな。
確かに制服を着ていなかったら私ぐらいの女の子は年齢が解りづらい。
体型によって幼く見られたり大人に見られたり。
文字通り私はハーフな訳なので発育もよく身長も高い。
前世の平凡な日本人顔とは比べ物にならないほど整っている顔面と、スタイル。
ここは両親に感謝だな。
その上私は精神が大人な訳だからやはり隠しきれないおばさ…ゴホンッ大人な雰囲気が出てしまうし、今日のファッションも比較的落ち着いたものだ。
三人の若い男の子達を見上げて、さてどうしようかと回りに視線を走らせた。
明らかに不良な三人組に、関わらないようにと遠退いていく通行人たち。
まぁ、そんなものだろう。
私も特に乱暴されているとかじゃない限りはそうする。
「本当に美人だね！これから何処かいくの？よかったら俺らと〜」
可愛いや美人って言ってたら女はついてくるとでも思ってんのか、短絡的だな。
まだ青い高校生だと思われる子供の誘い文句を聞きながら、さすがに毒は吐けないなと愛想笑いを浮かべる。
「すいません、門限があるので…」
「門限？まだ昼頃だよ？」
「家が遠いんですよ」
まじ？家どこ？とさらに詰め寄ってくる男の子達にミスったと内心冷や汗をかく。
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サラダ(プロフ) - シオンさん» こちらこそ自分勝手に更新止まってしまって申し訳ないです。ただいま書いては書き直してを繰り返してますのでお見せできる文章になりましたらどうかお楽しみください！コメントありがとうございました！ (2019年9月22日 16時) (
レス) id: c38cbec620 (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - 続きが気になります！自分勝手かもしれませんが、どうか更新よろしくお願いします。 (2019年9月17日 1時) (レス) id: 8d841be347 (このIDを非表示/違反報告)
サラダ(プロフ) - 白露さん» ありがとうございます！ページもいっぱいになったので次は3章に入っていきます！もう少々お待ち下さい！ (2019年8月6日 15時) (レス) id: c38cbec620 (このIDを非表示/違反報告)
白露(プロフ) - とても面白くて一度に読んでしまいました。 続きが気になる…！(>ω<*) (2019年8月3日 18時) (レス) id: 5376065075 (このIDを非表示/違反報告)
サラダ(プロフ) - きさん» 返信遅くなってしまい申し訳ありません！分岐…考えたこともありませんでしたがそういうのもありですね！落ちは私のなかでは既にきまっていたようなものだったので、私が出来る限りで挑戦させていただきたいと思います！ (2019年6月29日 13時) (レス) id: c38cbec620 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サラダ | 作成日時：2019年3月13日 19時
