Titanic (ページ4)

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『貴方って世界一ラッキーね！ポーカーでタイタニック号の客船券を手に入れるなんて凄いわ！』

「いや、Aがいてくれたからだよ！Aがいてくれなかったら手に入れられなかったさ」

私達が宿泊する三等室を見つけ中に入るとジャックは直ぐに「やぁ、俺はジャックよろしく」と自己紹介をして握手をする

続けて、私も自己紹介をするとジャックは「Aは俺の恋人だ。手を出したりするんじゃないぞ」と同じ部屋になった二人に伝えた。しかも、見せつける様に私を肩に抱いて…

『ジャック、この人達がこんな不細工な私に手を出す訳ないでしょ？』

私は呆れたようにそう言い、ジャックから離れる

「いや、Aは綺麗だよ。だから、心配なんだ。イギリスにいた時だって変な輩に手を出されただろ？」

『そうだったかしら？ところで、ジャック…貴方が上のベットを使う？』

「いや、いいよ。君が上のベットを使って俺は下でいい」

『そう？ありがとう』

…

私とジャックは客室に荷物を置くと外に出て船の船首にやって来た

私が船首から身を乗り出して海を見ているとジャックは私が落ちない様に腰に手を回してくれていた

「A、見ろよ！」

そう言って、ジャックは海を指で指す。私はジャックが指さした所を見ているとイルカが跳ねている

「見たか？何頭もいるぞ、ほら！」

『凄い…』

「見ろよ、ジャンプするぞ！ワ～オ！」

『わぁ～！凄い！凄いわ！』

私は嬉しくて思わず小さい子の様な反応をとってしまい小さい子の様な反応をする私を見て、ジャックは微笑むと「俺は、世界の王者だ～！」と叫んだ

私もジャックの真似をして大声で叫ぶ

『ふふっ、これいいわね！ストレス発散になるわ！』

「だろ？」

『ええ…ねぇ、ジャック？』

「ん？」

『…好きよ』

「僕もだよ、A…愛してる」

そう言って、ジャックは私に口付けをする

2人きりの雰囲気に流されて船首で口付けをした私達はなんだか、おかしくてしばらく笑いあっていた

「なあ、一緒にスケッチをしに
行かないか？」

『私もそう言おうと思ってたわ』

「じゃあ、決まりだな」

スケッチが出来そうな場所まで移動すると私達は並びあってスケッチをする

たまに、何気ない会話をしながらもスケッチをしている時はお互いに集中している為、基本は無言だった

そんな時「そこの綺麗なお嬢さん？本当に凄い船だろ？アイルランドの船だ」と声をかけられた