その鐘を鳴らすのは (ページ4)

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あの女ページ4

なんだが凄く疲れた、先程のフロローとの対面と今日はお祭りの日だから人通りも多くて息が詰まる

そんなことを思っていると奥からエスメラルダが歩いてくるのが見えた

エスメラルダは座り込んだAを見ると驚いた表情をして急ぎ足でこちらへ向かう

「A！大丈夫？」

『さっきね、前にエスメラルダが言ってたフロローと遭遇したわ』

「…フロローと？」

『ええ』

「なにもされなかった？」

『お金を取られただけ』

座り込んだ状態から立ち上がるとエスメラルダは気の毒そうな表情をAに向けた

『まあ、これからお祭りの舞台に立つからそれでお金は貰えるし』

「今日の舞台必ず成功させましょう」

『ええ』

フロローside

フロローは心底、イラついていた。先程、街中でジプシーの踊りを見世物にしていた女のことが脳裏から離れなかった

ジプシーの女と遭遇したというだで苛立ちを覚えるのに頭から離れないときたから

「しかし、あの女どこかで見た覚えがある」

フロローは頭を悩ませたが、あの女のために悩む時間がもったいないの考えるとカジモドのために用意する食料を持つと大聖堂へと登った

Aside

外はお祭りムードでガヤガヤと声が聞こえていた、Aとエスメラルダはテントの中で着替えをしていた

「A、赤か青どっちのドレスの方がいいと思う？」

『どっちらかって言ったら赤の方が似合うわね』

「じゃあ、赤で Aのも選んであげるわ」

テントの中で嬉しそうにドレスに着替えるエスメラルダをAは怪訝そうな表情をして見ていた

いや、心の中はワクワクしているエスメラルダを見て可愛いと思っているのが事実

Aはあまり表情を出さない

外の人の多さを感じ取れてしまいどうも気分が乗っていなかったそれでこの表情をしていたのだ

「この色なんて素敵ね。ほら、薄いブルーAがあんまりこの色を着たところを見たことないから素敵じゃない？」

エスメラルダはドレスを持つと鏡の前に立つAにドレスを着せた

「すごく素敵よ」

『この色のドレスでいくわ』

「〜いいか Aだ〜」

外からクロパンの歌声が聞こえ、Aは出番が来たことを知ると深く深呼吸をした

「A出番みたいね」

『いってくるわ』

Aはエスメラルダに手を振るとテントの外へと飛び出した。Aがテントの外へと飛び出すと観客からの歓声が…

その中で一人顔を顰め、辛辣な発言をする人物が

「見たまえ、あの俗悪さを」

フロローだ