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パリの街 ページ3

今日のお祭りのためか賑わう人達、相変わらずパリの街は苦手だ

母が亡くなった街というトラウマもあるが何よりこの人の多さが気に食わない


エスメラルダは踊りで人々を魅力しお金を稼いでいるが、さて私はどうしたものか



エスメラルダとは場所を変えて距離を取るとAは深呼吸してから踊り始めた

耳にはジプシー特有のピアスに胸元の空いた衣装を纏いステップを踏むと観客がだんだんと集まってくる




その中で一人、白髪で変わった服装をした男性が目に入った。あれは確か…

エスメラルダから聞いたことがある、パリの治安維持で務める判事はジプシーを嫌い差別し始末しているだとか…。



目にしたことはないが、エスメラルダの言っていた特徴と似ている



ジプシーのダンスを踊り終わると割れんばかりの歓声

お金を手渡ししてくる観客一人一人にありがとうと笑顔を向けるが白髪の男が前に出てくると観客の歓声は一気に収まった



「ジプシー…お前の踊りは素晴らしいものだ」



上から見下したように言う男の言い分は言っていることと思っていることが真逆の様に感じた


男が一歩一歩と歩よる、私は男が歩よってくるのを避けるかように引き下がった



『…なにがいいたいの?』



Aが喧嘩口調でそういうと観客たちは青ざめた表情をしてさっていくではないか



「あの子、あのフロロー判事に逆らうなんて信じられないわ!」



逃げていく観客、逆らう?私は取られた対応をそのまま返しただけ

そして、やっぱりこいつがフロロー判事…



「このパリという街にジプシーなどという穢れたものは必要のないものだ。ジプシーはスリをし街の風紀を乱す」



フロローの瞳がAを捉え、離すことはない

Aはその目を見た途端に”殺される”そう感じた、その場から身動きが取れなくなる


フロローはそれに気づいたのかAの方へと更によりガシッとAを掴む



『…黙って聞いていたらなによ、私は確かにジプシーだけど風紀を乱したりなんてしない。スリなんてもってのほかよ。ただ踊りを踊ってお金を稼いでるだけ、それのなにがいけないの』


「ふん、小生意気な小娘が この金は回収する」


フロローは私が観客から貰い、ポケットに入れていたお金を手に入れるとその場を去って行った



『ちょっと!待ちなさいよ!』


Aは叫ぶが、フロローは気にも止めずにその場から離れていく

なによあいつジプシーを始末するって聞いたけど殺そうとなんて全くしない…



フロローが立ち去っていったあと、Aは腰が抜けその場に座り込んでしまった



きっと怖かったから

あの女→←Heroine



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作者名:てぃふぁにー | 作成日時:2023年11月28日 20時

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