夜の恋に溺れて.(∞) (ページ1)

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金髪くんページ1

『なぁなぁ、おねーさんっ』

『おねーさんってばぁ！どこいくん？』

キャッチやスカウト、ナンパ、
ホスト、キャバ嬢…

日が変わって夜も更けてきたと言うのに
なんなんだ、この賑わい様は。

沢山のネオン、
人と雑音が行き交う繁華街
そう、ここは

____新宿・歌舞伎町。

『ちょっとぉ、聞いてる～？』

「…はい？」

だるそうにイヤホンを取ると
目の前で金髪君が子犬のように笑ってる。

『てことで、レッツゴー♪』

金髪君は私の手を掴み
スタスタ前を進んでいく。

………え？

これ、拉致られてる？？

「ちょっと、金髪君。なんなのこれ」

そう言うと、金髪君はピタッと立ち止まり
こちらを向いて微笑んだ。

『…大倉忠義』

「…え？」

何を言い出すかと思えば

『金髪君やなくて、大倉忠義』

「あ、うん、そうじゃなくて…」

『ええから、付いてきて』

言い返す言葉が見つからず
きんぱ…大倉君について行った。

危ない
怪しい