まずは映画を見に行きませんか？2【名前変換オリジナル】

運命？ ページ5

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『そういえば迎えってどなたが？』

紘基「母さんの政治団体事務所の人。俺、学校終わった後は毎日事務所で手伝いしてるんだ」

『そうなんですね。…って、まさかこの後も！？』

紘基「あぁ少しだけ。俺はそこまで忙しくなかったから、平気。あの車だよ」



そう言って大きく手を振る。綺麗で大きめの車がこちらへやってきて、光原先輩がバックドアを開いて自転車を運び入れる。



『すみません…車だと多分すぐなので…よろしくお願いします』



運転手に挨拶をして乗り込む。道案内をしながら行くと、本当にあっという間だった。車ってすごい。



『わざわざありがとうございました！お礼は改めてさせてください』

紘基「いいよ、そんなの。ちょうど事務所の方向だったし。じゃあね」

『お疲れ様でした！』



車が見えなくなるまで見送り、駐輪場に自転車を止めて階段を上がる。すっごくきつかった。部屋になんとか入り、ベッドに飛び込む。



『あ゛ー！！！づがれだー！！』



こんなに足を酷使したのはいつ振りだろう…。本当はこのまま眠りたいが、なんとか気力を振り絞ってお風呂に入る。



『…光原先輩は議員の息子。小さい頃からテレビに出てて、この辺では知らない人はいない…』



改めて今日知ったことを振り返る。



『入学式のときとか、オリエンテーションのときとか、皆が騒いでたのはそれが原因だったのかもな』



そう思うと、よくここまで光原先輩の正体を知らずにいれたものだ。普通なら元々は知らなかったとしても、どこかのタイミングで耳にしててもおかしくない。



『なんかいっつも絶妙なタイミングで、誰かに話しかけられたりしてたからなぁ…ある意味、運命だったのかも』



光原先輩と運命…。自分で言いながら照れてしまう。でも…



『本当にそうだったらいいのに…』


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