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温度 ページ27

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大門「…というわけで本日はみんなありがとう!」



本日何度目かの長いスピーチが終わり、パーティーは終了となった。帰る人たちもいれば、まだ会場で会話を楽しんでいる人たちもいる。

私はというと、バーの閉店作業のためカウンターから出て、周りの掃除を始めていた。



『(ここが終わったら、裏に行って佐津さんの手伝いを…)』

?「すみません」

『申し訳ございません。バーの営業は終了…あ、』



バーの営業時間を知らない人かと思い、断りのために顔を上げるとそこにいたのは…



『光原先輩のお母様…』



光原先輩のお母さん…光原とも子議員だった。



とも子「あら、やっぱり紘基と知り合いなのね?さっき随分仲良さげに話していたから…」

『あ、えっと…光原先輩には、学生執行部でいつもお世話になっております』

とも子「そう。お名前を聞いても?」



近くで見るとなんだか気迫があるというか…柔らかい表情をしているのに体が強張る。



『はい!春野Aと申します!』

とも子「春野Aさん、ね」



名前を反復しながら、目線が私の顔、体、足元へと順に動いている。



『あの…?』

とも子「このバーで働いているの?」

『え、あぁ…はい、そうです。週に1回ほど』

とも子「週に一度ね」



肩に手を置かれる。



とも子「紘基は私にとっても、この県にとっても大事な子なの。くれぐれも…よろしくね?」

『!!…はい…』

とも子「それでは、頑張ってね」



笑顔で会釈をされ、自然と自分の頭も下がる。上げたときには既に背中は小さくなっていた。



『…かたづけ、しなくちゃ…』



会場が静かになっていくとともに、冷えていく心。



『(なんだこれ…泣きそうだ)』



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作品ジャンル:恋愛
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みびみやこ(プロフ) - おバカな莉久(サブ)さん» はじめまして。凄く好きだと言って頂けてとても嬉しいです!必ず完結までいきつきますので、お待ち頂けますと嬉しいです。これからも当作品をよろしくお願いいたします。 (2022年2月10日 19時) (レス) id: e70206d298 (このIDを非表示/違反報告)
おバカな莉久(サブ) - はじめまして!このお話凄く好きです!更新再開(?)おめでとうございます!無理だけはしないでください!これからも更新ゆっくり待ってま〜す! (2022年2月9日 22時) (レス) @page38 id: ddd40ab2e7 (このIDを非表示/違反報告)
みらい - みびみやこさん» わああっおかえりなさい、待ってましたー!ゆっくりで全然大丈夫なので、無理せず頑張ってください…! (2022年2月8日 1時) (レス) id: 942628a425 (このIDを非表示/違反報告)
みびみやこ(プロフ) - みらいさん» 返信が遅くなり申し訳ございません。この度、更新を再開しました。待っているという言葉、すごく励みになります!更新頻度についてはゆっくりではありますが、完遂しますので最後まで見守ってくださると嬉しいです! (2022年2月6日 21時) (レス) id: 9a02bb3167 (このIDを非表示/違反報告)
みらい - 更新停止…寂しい…でも私はいつでも待ってます!って言ったらプレッシャーになっちゃうかな…もし戻ってきたら私も戻ってきます、この作品を忘れません!ってことです。リアルでの生活も、無理しないように頑張ってください…! (2021年12月27日 22時) (レス) id: 942628a425 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みびみやこ | 作成日時:2021年9月28日 14時

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