ちゃんと、考えないと。 ページ17
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佐津「ほんっとうに!ありがとう!すごく助かった!」
『いえいえ…!そんなに頭下げないで下さい!』
パーティー終了後、佐津さんに深く頭を下げられる。
『それに…楽しかったです。ああいうパーティーみたいなの参加したことないから…煌びやかで綺麗で…』
佐津「…。Aちゃん覚えてるかな?うちのバーは普段は普通に店にいる。でもパーティーのときだけは、人員割いて出張バーをする、って」
『はい、それに週に1なんですよね?』
あ…週1だったら、執行部とも簡単に両立できるな…。
佐津「そう…。今日来れなくなった子たちね、出張バー専門のバイトの子たちだったんだ。恋人同士でね。揉めちゃったらしくて、2人ともやめます!って電話だったんだよ」
『揉めて辞める!?』
た、大変なんだな…。バイト内の恋愛事情…。
佐津「てなわけで週1の出張バーのバイトの子…急募しなきゃいけないわけよ」
『…?』
佐津「Aちゃん、どうかな?今日と同じ仕事内容で」
『えぇ!?』
私が!?誘われた!?
佐津「Aちゃん丁度バイト探してるわけだし…それに今日の仕事ぶりも良かった。こっちとしてはぜひ働いてもらいたい」
はい、と封筒を渡される。
佐津「今日のバイト代とタクシー代、それとうちのバイト情報が載ってる紙が入ってる。もし興味があったら、書いてある番号に電話してくれたら嬉しい。待ってるよ。それじゃあお疲れ様」
その後、タクシーまで案内してもらって、おまけに見送られた。タクシーなんて滅多に乗れないから、若干そわそわしながら家までの夜の道のりを窓越しに眺める。
『(バーのバイト、か)』
週1だし、先ほどちらりと封の中を確認したときのバイト代も悪くない…いやむしろ良かった。
『(でも即決してしまうのもな…)』
律「好きになれるのかが重要」
佐津「やりたいこととやれることは違う」
律くんの言葉と佐津さんの言葉が頭に浮かぶ
『でも、やりたいこととやれることの間で…悩んで、たまには妥協して…それでも諦めないことが重要なんじゃないかな…』
「はい?お客さんなにか?」
『え!?あ、いいえ!なんでもないです…!!』
ちゃんと、考えないと。
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佐津:ホテル内にあるバーの店長。40代後半。見た目も中身も軽いが、バー店主としての手腕はある。Aをバーのアルバイトに誘っている。一人称は俺。
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みびみやこ(プロフ) - おバカな莉久(サブ)さん» はじめまして。凄く好きだと言って頂けてとても嬉しいです!必ず完結までいきつきますので、お待ち頂けますと嬉しいです。これからも当作品をよろしくお願いいたします。 (2022年2月10日 19時) (レス) id: e70206d298 (このIDを非表示/違反報告)
おバカな莉久(サブ) - はじめまして!このお話凄く好きです!更新再開(?)おめでとうございます!無理だけはしないでください!これからも更新ゆっくり待ってま〜す! (2022年2月9日 22時) (レス) @page38 id: ddd40ab2e7 (このIDを非表示/違反報告)
みらい - みびみやこさん» わああっおかえりなさい、待ってましたー!ゆっくりで全然大丈夫なので、無理せず頑張ってください…! (2022年2月8日 1時) (レス) id: 942628a425 (このIDを非表示/違反報告)
みびみやこ(プロフ) - みらいさん» 返信が遅くなり申し訳ございません。この度、更新を再開しました。待っているという言葉、すごく励みになります!更新頻度についてはゆっくりではありますが、完遂しますので最後まで見守ってくださると嬉しいです! (2022年2月6日 21時) (レス) id: 9a02bb3167 (このIDを非表示/違反報告)
みらい - 更新停止…寂しい…でも私はいつでも待ってます!って言ったらプレッシャーになっちゃうかな…もし戻ってきたら私も戻ってきます、この作品を忘れません!ってことです。リアルでの生活も、無理しないように頑張ってください…! (2021年12月27日 22時) (レス) id: 942628a425 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みびみやこ | 作成日時:2021年9月28日 14時