東大王に私はなるっ！

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A「つ、鶴崎さんは楽屋に何の用事なんですか？」


赤くなっているだろう自分の頬を、鶴崎さんにあまり見えないようにして話しかける。顔面偏差値、中の中の女の照れ顔なんて誰得！？って感じだし。


鶴崎「ん〜？」


…なんだか歯切れが悪いな。この後のセミファイナルに緊張しているのだろうか。すぐに着いてしまった楽屋の扉を開きながら、ふとそんなことを思った。


A「…あれ？光ちゃんは？」


楽屋には何人かの東大生はいたものの光ちゃんの姿は見えない。


鶴崎「あ〜ごめん。光ちゃんが呼んでたっていうのは嘘だよ」

A「え！？」


鶴崎さんが嘘！？


A「ど、どうしてですか？」

鶴崎「どうして嘘ついたかって？だってAちゃん、水上と気まずそうだったから」


鶴崎さん！！！なんって優しいの！？？ホンマもんの救世主やん！！


鶴崎「水上となんかあったの？少し落ち込んでたみたいだったし。2ndまでに落ち込む何かがあったとか？」


優男だ…。優しさを体現した男性だ…。ものすごく仲が良い後輩、ってわけでもないのにここまでしてくれるとは…。


A「そういうわけじゃないんです。水上さんが休憩になってから隣に座られたので、どうしたのかと思いまして…もしかしたら、私と仲良くなりに来てくれてるのかな〜、とか考えて…」


本当は、私のこと好きなんじゃない？って考えたけど、それを言うのは気持ち悪すぎだわ。今思えば、なんであんな勘違いを…。


A「でも、水上さんは乃木坂の高山さんをより近くで見たくて私の隣に座られたんです！」

鶴崎「Aちゃんは勘違いしてしまった、って思ったんだ」

A「はい…。それで勝手に落ち込んで……」

鶴崎「？」

A「水上さんにどうしたのか聞かれて、私……『嫉妬した』って言っちゃったんですーー！！」


マジヤバ女すぎだ…私。


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