病室415号室 【 D.A & R.Y 】

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しばらく沈黙が訪れた

私は涙を流し

涼介は唇をギュッと噛んで

大貴は拳を握っている



「...で...なんで」

大貴がポツリと呟く

「なんでAに無理やりこんなことしたんだ」

大貴は涼介を睨む

「...忘れたいって言うから」

私はさっきのキスの感触が残った唇を触った

「山田、お前おかしいぞ。いつも部活一生懸命やってるお前が、いきなり部活早退って...気になったから来てみたらこんなこと...」

大貴の肩が震えている

私は俯く

「俺が...俺が忘れさせてやるんだよ...！」

涼介がそこまで言った所で

ダンッ！と音が鳴った

バッと顔を上げてみると...

「...何が忘れさせてやるだよ！」

大貴が涼介の胸ぐらを掴んで壁に押し付けている

「大貴...それは...！」

「Aのこと見てみろよ！泣いてんだぞ！！泣かして何がしたいんだよ！」

大貴の目からは涙が出ている

「...山田...Aの彼氏なんだろ...彼氏が彼女泣かして傷つけてどうすんだよ！！」

どうして大貴は泣いているの

「...違うよ」

涼介が小さく声を出した

「俺とAは付き合ってない...」

「は...？じゃああの男から逃げるための作戦か？でもアイツらがいなくなっても付き合ってるとか言ってただろ！」

大貴は涼介の胸ぐらを掴んでいた腕を下ろした

「あれは...大ちゃんに見せつけたかったんだ」

見せつけたかった...？

それって私は...

バキッ！

今度は大貴が涼介を殴る

「っ...て...」

「大貴！やりすぎ！」

「山田てめぇ...！Aを利用して...！」

大貴がこんなに怒ってるの初めてだ

なんでそこまでして私を気にかけてくれるの...？

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