続き ページ8
今日は彼女の命日で一番後悔した日でもある
彼女とは保育園･小･中･高と同じで世間で言う幼馴染と言うやつだった
中学から高校はエスカレーターだったからそこで離れるということはなかった
いつも朝一緒に通って放課後一緒に帰る
当たり前のことで心地よくて、何より彼女と一緒にいれるってことがとても嬉しかった
でもあの日だけは違かった
何気ないことで喧嘩して、気まずくなって、
俺だけ早く学校に行った
1限始まるギリギリに彼女は来て席に着く
気まずいのに席は彼女の隣 朝の おはよう も授業中の馬鹿みたいにくだらないおしゃべりもその日はしなかった
一日中話さなかったのはその日が初めてだった
次の日、彼女は来なかった
不思議に思ってると
担任が真っ青な顔をしながら教室に入ってきて言いにくそうに、俺たちに告げた
彼女が交通事故で亡くなった と
脳がそのことを理解するのに時間がかかった
彼女が、死んだ、？
嘘だ、そんなはずない
ふと視線を感じて周りを見るとみんなが俺を見ていた
哀れむような同情の瞳 その瞳がより一層彼女の死を真実に近づけてる気がして俺はそこから逃げ出した
昼休み、担任に呼ばれた
昨日の放課後だったらしい
彼女が歩いているところに大型トラックが突っ込んできて、即死だったらしい 原因は居眠り運転と逆光による視界不良
リアルなそれを聞いてようやく脳が真実を呑み込んでいく
あぁ、彼女はもうこの世には居ないのだと
それと同時に凄く後悔した 喧嘩してすぐに謝っておけば何かが変わったかもしれなかったと
気まずいがなんだ、俺と彼女は幼馴染ではないか
とめどなく溢れてくる涙
好きって、伝えてないんだ
「好きなんだ、ずっと、前から」
虚空に伝える告白が、とても辛い
今君がここにいるなら、伝えたい、伝えたかった
そう思っても、彼女は
もういない
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作者名：古木 | 作成日時：2018年4月30日 23時
