【wrwrd!】目を閉じたら【短中編集】 (ページ30)

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続きページ30

長い髪を畳に広げながら半袖短パンといったラフな格好
長く白い四肢をだらり畳に投げ出しながら横になる姿はまるで扇情的である

ごくりと喉が鳴った

少し震える手で肩を叩けばもぞもぞと身体を捩らせるそしてゆっくりと目を開く

『あぁ、来ていたんだねエミさん。』

いつも此処までご苦労様と横になりながらお礼を述べられる

「そう言うんやったら、ちゃんと食事取ってくださいよ。」

『んー、本を読んでたら時間を忘れ、いつの間にか寝てしまう食事を取る時間なんて忘れてしまうんだよ。』

薄ら笑みを浮かべながらこちらを見る薄暗い部屋の中でもきらきらと双方の瞳は輝いていた

「取り敢えず、買ってきたで焼肉弁当とサラダ。」

サラダは俺からのおまけ偏らないようにというそれ当の本人は気遣いに顔を歪めているけれど
袋に入ったお昼御飯を渡そうとすれば自分が動くと言われその場で袋を上げることしか出来なかった
こういうところで線を引かれている気がした
彼女はいつだって踏み入れさせてくれないずかずかと此方には踏み入るくせに自分のところには線を引く彼女の部屋の本が壁のようで実際はそんな高くないのに高く感じる
なんで、なんやろうな
長い付き合いの筈なのに引かれた線は消えることをしない

彼女との間に引かれた線は消えない