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【消えない線】eml ページ29
男女の幼馴染って難しい
行き過ぎたら嫌われるし浅くてもそれはそれで駄目だ 幼馴染なんて名はあるけれど俺はそれ以上になりたい
頼り頼られたい、一緒に何処か出掛けたりペアルックもをしたい 豆まきもバレンタインも一緒にやりたいし美味しいご飯を食べて同じ部屋で眠りたい
幼馴染という線を越えたいのだ
毎日決まった時間に彼女の元へ行く
お昼御飯を届けなければ行けない そうしなければ彼女は食事も取らず生活する 人間の三大欲求の食欲を睡眠欲に変えてまで生きる 少しは食欲に目を当ててほしい いつ倒れるか危ない
だからこうして車を走らせ木造の年季の入ったアパートを足を運ぶ 苦なんか無い
木造のアパートは趣があり素敵だし、木造に似合わない錆び付いた螺旋階段も面白い なんせ彼女に会えるということが何よりの楽しみである
いつものようにポケットから合鍵を取り出し鍵を開ける しっかり鍵を掛けるところを見ればちゃんとしてるように見えるのだがまぁ中は酷い
靴を脱ぎ部屋に入れば本、本、本 本のタワーが幾つも出来ている
雑に積まれているように見えて実はジャンルごとに積み立ててあるそれは彼女らしさというのが見えた
彼女は何処だと部屋を見渡せば締め切ったカーテンから溢れる光に照らされ目を閉じている
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作者名：古木 | 作成日時：2018年4月30日 23時
