世界随一の画家は訳ありらしい2

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瞬く間に組み敷かれ、長い指が太ももをなぞっていく


私はもう、抵抗する意志を失っていた



だって、そうじゃないか



私がここで大人しく捕まっていたらルフィたちは無事なんだ


……なんて、過去の私が見たら嘲笑うだろうな



仲間なんて作ってこなかった私が仲間のために自らを諦めるなんて



「ヤハハ、抵抗する気力も失ったか


まあいい、優しくしてやる」



『……』


度重なった雷撃でボロボロになった服にエネルが手をかけた瞬間



エネルは再び険しい顔をした



「……どいつもこいつも」



「エネル！！！！！



Aを返せエエエエエ！！！」



『……なん、で』



気絶していたナミはいつの間にか起き上がっていて



ルフィと共にウェイバーで''飛んで''きた



「もうよい、国ごと消えろ



雷迎(らいごう)！！！！」



「うおおおおお！！！！


ゴムゴムの！！！花火！！！！


''黄金牡丹''！！！！！！」



バリバリバリバリバリ！！！！



「A〜！！！」



『！ナミ、』


「こっちよ！！」


落ちていくナミをみて私は反射的に能力を使った



『次元の超越(トランセンデンス)！』



「きゃっ！……


やっぱり、助けに来てくれた」



『……ゲホッ、ゴホッ……ずるいよ、』



「だって私、あんたがいないとこの先やって行ける気がしないもの



良かった、戻ってきてくれて……！」



『……でも、ルフィが』



「空を見て



ルフィなら」



「晴れろ〜〜〜〜！！！！！！」



『！』



「ね？大丈夫に決まってる……！！」



私がその時見たのは、聴いたのは



「届け〜〜〜〜！！！！！」



まるで奇跡のような男の笑顔と



カラァーーーーーーン！！！



美しく鳴り響く黄金の鐘の音だった

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