第五話 ページ7
「体育館という場所が存在している。入学式はそこで行われる予定だ」
それだけ告げるとさっさと教室を出ようとする。
だが出る直前に振り返った。
「あと、準備に使用する必要があるものがあったら言え。椅子とかは確かすでに置いてあったはずだが」
そう言うとまた前を向いて歩き出す。
その背中に私は言った。
「あの、でしたらやる気が欲しいです。やる気がまるで出ないんですが」
するとその男は立ち止まり、今度は大げさに足音を立てて勢いよく振り返る。
そして鋭い眼光で私を睨みつけると、そのままずかずかと消えていった。
「うわ、まじで怖」
私がそう呟くと同時に、ほかのメンバーが詰め寄ってくる。
「先ほどのあれは、人間の言葉で言うと、『喧嘩を売る』という行為に当てはまるのでしょうか」
なんでそんないらん言葉を知ってるんだよ。やっぱりお前神じゃなくて普通の日本人だろ。
すると私の代わりに結衣ちゃんが答える。
「そ、そうかもしれないですね・・・。あの発言は勇気がいりますよ、Aちゃん」
だってムカついたしね、うん。
それにやる気でないのも事実じゃん。
そこで私は気分転換をするべく教室を出ることにする。
「あー、ちょっとさ、私お手洗いってくるわ」
とりあえず私はこれからどうするかを考えるため、トイレに向かった。
＊
「・・・で。さぁ」
なんでこの学園にはトイレがないんだ！
あれだろ、ゼウスのオヤジめ建設費ケチっただろ！
まあいいや、気分転換に最適な中庭もあるみたいだし、そっちに行ってみよ。
私は中庭に続く廊下を抜け、緑いっぱいの中庭に出てみた。
そこには、中心部に大きな木があって、緑に包まれている。
その木の下に腰掛け、うーんと伸びをした。
「ふわぁー。もうめんどくさいよー！」
私がそう零すと、木が大きく揺れる。
え、なんで揺れるの？
すると頭上から声が降ってきた。
「あっれー？もしかして君も、サボり組？」
かと思うと、今度は人が振ってくる。
その人物は、赤くて長い髪で、制服の上にパーカーを着ている男だった。
え、なんかそのパーカー趣味悪い。
するとその男の次に緑の短髪の男が降ってきた。
そして赤い髪の男の横に並ぶ。
「君もさ、一緒にサボろうよ！」
「は？」
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違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まゆ - 面白かったです(≧∀≦)続きが、すごく気になります(≧∀≦)これからも、頑張って下さい(≧∀≦) (2018年6月30日 0時) (
レス) id: 139ce4a76e (このIDを非表示/違反報告)
イスフィーユ - 早く続きが見たいです。更新頑張って下さい！ (2014年7月29日 2時) (レス) id: 7ae3fa9c4c (このIDを非表示/違反報告)
みら(プロフ) - いちごさん» ありがとうございます！がんばりますねー！ (2014年7月17日 16時) (レス) id: c6cac86b84 (このIDを非表示/違反報告)
いちご - 続きが気になります！更新頑張ってください！ (2014年7月14日 23時) (レス) id: c42e404346 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきちゃん(プロフ) - 面白〜〜〜い、ロキちゃん可愛い(前から可愛いなと思っていたから、ちゃんずけしています) (2014年6月16日 23時) (レス) id: 13c6deeea9 (このIDを非表示/違反報告)
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