第九話 ページ11
「そ、そう言わずに・・・！」
ひるみそうになりながらも懸命に結衣ちゃんは訴える。
「学園はとても楽しいよ！だからディディもハデスおじさんもおいで！おいでよ！」
アポロンも結衣ちゃんに応戦し、必死に訴え始めた。
お前ら、いつの間にそんな意気投合したんだよ←
だが３人はその声にぴくりとも動じない。
「俺は他人と干渉すべきではないのだ」
ハデスは心情の読み取れない顔でそう吐き捨てた。
その表情は、他人を突き放そうとしているのが見て取れるほど鋭い。
「ハデスおじさん・・・」
アポロンが悲しそうに呟いても、ハデスは何も言ってくれない。
こやつは甥のことをなんとも思っていないのだろうか・・・。
するとディオニュソスが横からひょっこり顔を出した。
「あー、アポロン。オレはアポロンがそこまで言うなら行こうかなって思うんだけど」
するとアポロンがぱあっと笑顔を取り戻す。
「本当かい！？ディディ！！」
「ああ、本当さ」
そう言って笑うディオニュソスは、結衣ちゃんに握手を求めた。
「オレはディオニュソス。えっと・・・苗字はテュルソスだったっけ？」
すると結衣ちゃんは嬉しそうに手を握り返す。
「はいっ！宜しくお願いしますディオニュソスさん！」
結衣ちゃんはとても嬉しそうだ。
サボりたいやつなんでサボらせておきゃあいいのにー・・・。
続いてツクヨ・・・月人が応戦してきた。
月人は尊の前に立つと、無表情のまま機械のように言い始める。
「戸塚尊、君は学園に来てください。これは義務です」
無表情のままのその目は、尊をしっかりと捉えている。
「だ、だけどよ・・・」
尊は動揺していた。
普通に断ると思ったのに、兄には弱いのだろうか。
「俺たちがここに呼ばれたのには意味があるのです。それがなんなのかは今のところ不明ですが、意味もなくただ学園に通っているわけではありません」
月人は無表情な上、声のトーンも変えずに言葉を続ける。
「共に学園に来てください、戸塚尊」
月人のその声に、尊は観念したようにため息をついた。
「あにぃが言うなら・・・行ってやってもいいぜ」
尊がそう呟いた刹那、あの無表情の月人が、少し微笑んだような気がした。
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違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まゆ - 面白かったです(≧∀≦)続きが、すごく気になります(≧∀≦)これからも、頑張って下さい(≧∀≦) (2018年6月30日 0時) (
レス) id: 139ce4a76e (このIDを非表示/違反報告)
イスフィーユ - 早く続きが見たいです。更新頑張って下さい！ (2014年7月29日 2時) (レス) id: 7ae3fa9c4c (このIDを非表示/違反報告)
みら(プロフ) - いちごさん» ありがとうございます！がんばりますねー！ (2014年7月17日 16時) (レス) id: c6cac86b84 (このIDを非表示/違反報告)
いちご - 続きが気になります！更新頑張ってください！ (2014年7月14日 23時) (レス) id: c42e404346 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきちゃん(プロフ) - 面白〜〜〜い、ロキちゃん可愛い(前から可愛いなと思っていたから、ちゃんずけしています) (2014年6月16日 23時) (レス) id: 13c6deeea9 (このIDを非表示/違反報告)
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