ノッペラ ページ4
緑色side
行かなきゃ。
彼方でゆっくりと下降していく白い光を見て、何故か、強くそう感じた。
重い闇を掻き分け、路地を走る。
時折、怪しげな集会を横目に通り過ぎる。最近こういうのがやけに増えてきた。
この辺りだろうか。
荒い息を整えつつ、辺りを歩く。ここは煌びやかな街のすぐ裏。にも関わらず、辺りは真っ暗だった。
そんな闇を切り裂くように、一筋の光が、俺の瞳を突き刺した。
らっだぁside
kyo「そっちおった？」
cn「んーん、ぜーんぜん。ほんとどこ行ったんだか…」
みどりがこんなに見つからないなんておかしい。大抵爆破でも起こしてすぐ場所がわかるのに。
ため息をつきながら、辺りを見回す。
すると、小さく、されど眩い光がひとつ、少し遠くに見えた。
それは次第に近付き、やがてその姿を現した。
rd「…みどり？」
cn「え、うそ。マジじゃぁん。てかあれ何持ってんの？」
ru「…女の子…？」
暗闇から現れたみどりは、真っ白な女の子を抱えていた。
レウの前に正座するみどり。レウは言うまでもなくご立腹。
ru「…1個ずつ訊くから。まず、なんでこんな時間に外出たの？」
md「ｴﾄ…ごめ「謝んなくていいから。理由は？」…行かなきゃ、って、思った…ｶﾗ…」
ru「…よく分かんないけど…まぁいいや、じゃあ次、その子は何？」
md「…ﾅﾝｶ…引き寄せられたっていうか…ｿﾉ…」
軽く潤んだ瞳。面白すぎるがここで笑ったら俺もレウの餌食なので耐える。
…にしても、言ってることがめちゃくちゃ過ぎて訳が分からない。いつも冷静沈着なみどりからは考えられない。
ru「…はぁ…心配したんだよ？もー…ほら、とりあえずお風呂入っておいで。この子は…一旦そこに寝かせとくから」
レウはみどりを立たせ、背中を押して急かした。続いて、みどりが抱えて来た女の子を見やる。
ru「…で、この子どうしよっか…」
cn「…まぁ…ここにいるってことは…」
コンちゃんの一言で、微かに場が凍る。
ここにこの子がいるということはつまり、この子は”忘れられた”ということ。
まだ幼い。多分、殺人事件に巻き込まれたとかでかつては哀れみの目を向けられた子供とか、幼い頃素晴らしい功績を残した人の当時の姿とか、そんなところだろう。
かつては世間に注目されたものも、時間が経てば忘れられる。そうして、彼らはこの町に堕ちる。
可哀想に、と他人事のように哀れんだ。
そんなの、ここにいる誰もが、自分でさえ、同じ境遇だというのに。
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舞コンブ神楽(プロフ) - あんみつさん» コメントありがとうございます！めっちゃ励みになります…！ (4月1日 0時) (
レス) id: 359379e1ca (このIDを非表示/違反報告)
あんみつ(プロフ) - ファ/イ/ト/ソ/ン/グの世界観大好きなので凄く面白いです！これからも楽しみにしてます！更新頑張ってください！ (3月15日 11時) (レス) @page7 id: 8881878887 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：舞コンブ神楽ﾁｬﾝ | 作成日時：2023年12月15日 14時
