検索窓
今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:962 hit

揺れる花。 ページ6

「紅葉先生」

お慕いしております。そんな彼女の笑みが、紅葉は数年経った今でも忘れられないままでいる。

一週間ほど前、部下の一人が死んだ。

まだ18才にも満たない少女であった。
拾った頃は絶望しかなかったその瞳は今や怖いほどに澄み、瞳の色もあり、青空のように。けれども表情は変わらぬまま。

そんな彼女は、数年前、紅葉の前でそう言って、笑った。

何かを押し込めたような、そんな笑顔。

何故彼女は笑ったのだろう。しかも血の海の中で。それらは全部彼女が葬った者達。彼女の異能がやったのだ。

なのに笑った。

数日前彼女からもらったナナカマドが、窓際で風に揺られている。

「秋声……」

久しぶりに呼んだ部下の名前は、ひどく重たく感じた。

呼んだ声に振り返る。→←最期の記憶。



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 8.0/10 (1 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
設定タグ:文スト , オリキャラ , 死ネタ   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:彩織 | 作成日時:2018年1月17日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。