◇廿陸 ページ34
*
みんなと美味しくラムネを飲んだあと、洋館の階段の下の狭いスペースで読書をしていれば、外からわいわいと賑やかな声が聞こえてきた。
包「きゃーっ！」
和「おらぁ！いくぞ包丁ー！」
厚「いち兄待てー！！」
一期「はははっ、やってみなさい！」
信「やーっ！御手杵さん来ないでよー！」
杵「来るなって言われたら行きたくなるだろー？」
ゴーグル、海パン、水鉄砲。
フル装備で水遊びをする刀剣達がいた。
いやちょっと待って、一期どんな海パン履いてんねん。
桃色の布地に真っ赤な苺がプリントされてるド派手な海パンをしれっと履いている。
…なるほど、一期だから苺なのか。
『ふふ、楽しそうね。』
堀「あ、主さん！兼さんがすごく楽しそうで、僕も楽しくなってきちゃいます」
『堀川は参加しないの？』
堀「僕は見てるだけで十分楽しいですから！」
そう言って、ペカーッと眩しい笑顔を見せる堀川。
本当に面倒見がいい。兼さんはいい相棒に恵まれたな。
『そっか。ラムネはもう飲んだ？』
堀「はい！初めて飲んだのでびっくりしましたけど、とてもおいしかったですよ」
『それなら良かった。…それじゃ、タオルと麦茶でも用意しておこうかな』
堀「僕もお手伝いします！」
『ええ、助かるわ』
よっこいせと立ち上がり、2人で台所へと向かった。
日除けに朝顔を育てたのがよかったみたいで、
本丸の内部は影ができてとても涼しい。
最近は日曜大工で、井戸に手押しポンプを作ったり、本丸から少し降りたところにある川に繋がる階段と桟橋を整備したりと、生活環境を良くすることをしている。
秋には桟橋から小舟に乗って紅葉を楽しんだり、屋形船のようなものを浮かべて、宴会なんてものもやってみたい。
冬は洋館の暖炉で温まったり、雪だるまを作ったり、大きなもみの木を皆で飾り付けたり。
この本丸に来てから、外の世界に、自然に触れることが大好きになった。屋敷にいた時や、鬼殺.隊として戦っていた時は四季なんてものはあまり感じられずにいたから、新鮮で、嬉しくて、幸せで仕方ない。
季節とはこんなに美しいものなんだと、本丸の男士たちが教えてくれた。私は幸せ者だ。
愛すべき者たちがここにいる。帰る場所がここにある。
これがどんなに尊いことか。
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プスメラウィッチ(プロフ) - 初めまして、続きの更新頑張って下さい。応援してます。 (5月5日 23時) (
レス) id: b10205217f (このIDを非表示/違反報告)
あう - 1､本科と写しどれも個別の刀で追いめを感じる様な者ではないから｡実際に国広は誇りを持っている｡2､剣士と言うだけで刀の事はあまり知らなかった｡3､日輪刀は十人十色の刀だから ※勝手な妄想です｡気にしないでくれるとありがたいです (11月21日 23時) (レス) @page6 id: 64c26850b0 (このIDを非表示/違反報告)
凛音 - 本当に面白いです！続きがめっちゃ気になります！頑張ってください！ (10月28日 9時) (レス) @page38 id: 0943923905 (このIDを非表示/違反報告)
榮薇(プロフ) - たまごがゆさん» 夢主ちゃんは、山姥切の言動に、自分が写しであることに負い目を感じていることを察して、わざと知らないふりをしている、という設定です！ご指摘ありがとうございます😊ありがとうございます😳これからもご愛読いただければ幸いです❤️ (2022年8月29日 9時) (レス) @page8 id: c8e9ae4c59 (このIDを非表示/違反報告)
たまごがゆ - 素敵な話で読み込んでしまいました！ ところで質問なんですが、◇参 の羽衣石が写しや本科を知らないのは何故ですか？刀を持つ鬼殺隊士が知らないとは思えず… 更新頑張ってください！応援してます！ (2022年8月26日 22時) (レス) @page8 id: 8c08499bcc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：榮薇 | 作成日時：2022年8月1日 21時
