◇拾壱 ページ17
*
長「おいにっかり、主を見かけなかったか」
に「いいや、見てないけど」
長「そうか」
に「こんな夜更けに主と何をするつもりなんだい?」
長「なぜ貴様はそう語弊を生むような言い方をするんだ!」
に「ふふふ……頑張ってね」
先ほどご自分のお部屋に入っていくところを見たのだが…
おかしいな。どこを探してもいらっしゃらないなんて。
一期か燭台切あたりが知ってるかと思い広間に行けば、
本丸中の奴らが大騒ぎしていた。
加「主は!?どこ行ったの!?」
一期「私は確かにご自分のお部屋に入るのを見ましたぞ!」
安「こんのすけは?」
燭「全く突然どこか行っちゃうなんて!!」
時刻は十一時、いつもなら寝静まっている時間なのに
広間には大勢の刀剣たちが集まっている。
・
太郎「帰ってきましたよ!!」
燭「主!!みんな!!」
長「主!!どちらへ行かれていたのですか!?」
『早くみんなを手入れ部屋へ!!』
太郎「分かりました、さあこちらへ」
背中、胸、腕に抱えた刀剣たちを下ろして
とすんっと玄関口に座ったA。
『ごめんみんな、彼らが破壊寸前って聞いて…居てもたってもいられなくて…戦場まで行ってきた』
宗三「あなたは怪我はないのですか!?」
膝「どこか痛むところは!?」
『私は大丈夫よ、コレがあるから』
そう言って腰に帯刀されていた刀を取り出した。
確かに、刀にも傷一つついていない。
膝「か、刀!?」
三「あなや、主も刀を持っているのか」
『ええ、色々あってね。私はこれを使えるから大丈夫よ。傷も無い。…ごめんなさいね、勝手に出ちゃって』
燭「……まったく…心配したんだからね…」
その話、後で詳しく聞かせてもらうからね、なんて釘を刺す。
口ではそう言う燭台切は安堵の表情を浮かべていた。
石「とりあえず、無事で良かった。彼らは無事とは言えないかもしれないけど…」
そう言って温かい手拭いで、返り血や刀剣たちの血を
拭いてくれる石切丸。
今日も安定にお父さんだ。
『…ん、ありがとう、石切丸』
石「落ち着いたかな?…さ、彼らの手入れをしてあげて」
『ええ。みんな、心配を掛けてしまってごめんなさいね。もう遅いからお休みなさい。』
石「うん。じゃあお先に休ませてもらうよ。主、お疲れ様」
おやすみ、とぞろぞろ部屋に戻って行った刀剣たち。
……今日は怒涛の一日だったな。
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プスメラウィッチ(プロフ) - 初めまして、続きの更新頑張って下さい。応援してます。 (5月5日 23時) (レス) id: b10205217f (このIDを非表示/違反報告)
あう - 1、本科と写しどれも個別の刀で追いめを感じる様な者ではないから。実際に国広は誇りを持っている。2、剣士と言うだけで刀の事はあまり知らなかった。3、日輪刀は十人十色の刀だから ※勝手な妄想です。気にしないでくれるとありがたいです (11月21日 23時) (レス) @page6 id: 64c26850b0 (このIDを非表示/違反報告)
凛音 - 本当に面白いです!続きがめっちゃ気になります!頑張ってください! (10月28日 9時) (レス) @page38 id: 0943923905 (このIDを非表示/違反報告)
榮薇(プロフ) - たまごがゆさん» 夢主ちゃんは、山姥切の言動に、自分が写しであることに負い目を感じていることを察して、わざと知らないふりをしている、という設定です!ご指摘ありがとうございます😊ありがとうございます😳これからもご愛読いただければ幸いです❤️ (2022年8月29日 9時) (レス) @page8 id: c8e9ae4c59 (このIDを非表示/違反報告)
たまごがゆ - 素敵な話で読み込んでしまいました! ところで質問なんですが、◇参 の羽衣石が写しや本科を知らないのは何故ですか?刀を持つ鬼殺隊士が知らないとは思えず… 更新頑張ってください!応援してます! (2022年8月26日 22時) (レス) @page8 id: 8c08499bcc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:榮薇 | 作成日時:2022年8月1日 21時