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月ノ姫_4 ページ4

その夜、彼は街の光を景色に青い星の話をしてくれた。




彼の口から出るのは私が知らなかった、知りたかった事。




彼の言葉一つ一つに耳を傾ける。




思わず身を乗り出したり、口を挟んだりしても彼は優しく笑い話を続けてくれた。




「_日が昇ってきたね」




不意に彼が顔を上げてそう言った。




つられるように顔をあげれば山の向こうから明るい陽の光が顔を覗かせようとしていた。




(…もう、帰るよね)




もう外の話は聞けないのかと寂しくなって彼の服を掴んでしまう。




そっと私の手を取り横抱きにして彼は元の壁の中の庭へと私を連れ戻す。




(やっぱり、今回だけだったよね…)




そう思い顔を下げる。




「良ければ今夜も会おう」




ドレスを握る私の手を取り彼が言った。




顔を上げれば出会った時と変わらない優しい笑顔。




(いいの…?)




彼は不法侵入者で、私はお姫様。




彼がここに足を踏み入れていることがバレれば困るのは彼。




そんな彼からの言葉。




もちろん、私は_




『…続きを聞かせてくれますか?』

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作者名:M00N | 作成日時:2021年12月13日 2時

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